雨飾山 南尾根

 

201//11-201//12

 

岩間 おっちゃん  みー(記)

 

 

 

3/11 晴れ

 

スキーの兼用靴でロープなしでも行けるからとおっちゃんの提案で、春山JOYだ!のんびり雨飾山南尾根に行くことになった。

通勤割引に間に合うようにと8時に竜王役場に集合して出発したが、豊科I.C出口の料金表示が半額になっていない。

今年の6月までは現行通りの割引だと思っていたが違うようだ。

白馬を通り越し、小谷村に入り、小川温泉に向かう。

雨飾山荘まで車で入れるのは来週かららしい。今日は雨飾のキャンプ場までの林道をズボズボしながらショートカットしながらの歩き。

14時半にはキャンプ場に付き、テントを張ってブロックを積んで宴会開始。

ステーキに始まり、サラダや自家製フランスパン、クリームシチューと、いつものごとく豪華な晩御飯となった。

 

3/12 晴れ

朝4時過ぎに起きて、朝御飯を済ませアイゼンをつけて6時に出発。クラストしているので快適である。

キャンプ場から直上するには傾斜が強いので、沢沿いに少し入って傾斜が緩いところから取り付く。

P2の登りは森林限界を越えて傾斜きついので、ストックからピッケルに変えた。

この尾根は北アルプスの展望が素晴らしい。鹿島槍~白馬北方稜線まで大きく見える。雪倉岳から北は真っ白な雪山であった。

P2までは快適で、スキーヤーがのトレースもあったが、その先から急に悪くなった。

尾根は雪尻が張り出しナイフリッジになっている。斜面のトラバースも傾斜がきついので50mロープで3ピッチのトラバースで岩の基部につく。

最初の2ピッチは潅木が少ないため、ランニングもあまりとれず、50mギリギリでやっとピッチを切る事ができた。

岩稜は岩間がリードする。3級との事であるが、アイゼンを付けているし、支点はないのでフリーで登っている状態だ。

怪しげなフィックスロープがぶら下がっているが、ところどころ中の繊維が露出している。

25mくらいのところにピトンで終了点が作ってあったので、1ピッチ目はそこで切る。

もう1ピッチ登れば稜線だと信じて左から回り込んで一段登ると、フィックスロープはそこで終わり。

私にはアイゼンをつけてリードするには怖すぎる岩稜で、2人に登ってきてもらい、岩間にトップを行ってもらう。

このピッチも非常に悪く、支点もとれない。右に回りこんで、乏しいホールドでよじ登る。

フォローの私はグローブを外して登る。

今度こそ、ここを登ればロープが要らない稜線だと思っていたら、その先は中途半端に雪が残ったどうしようもない不安定なナイフリッジが山頂まで続いていた。

この稜線も雪が溶けていれば問題ないだろうけど、この雪の状態で登るには潅木を掘り出しながらランニングをとって登らなくてはならないが、今回は50mの補助ロープしか持ってきていないのでここから引き返す事にした。

ここまで既に6時間を費やしたのだが、対面の広い尾根にある一般道には、気持ち良さそうに歩く2人組みが見えて羨ましい。

ここから懸垂2回で岩の基部まで下りる。懸垂中に何度かあった落石のせいか、それともアイゼンでロープを踏んだせいか定かでないが、2回目の懸垂のロープを引き抜いた時にロープを1箇所切れてしまった。懸垂の後で良かった。

帰りも雪の尾根はロープを3回出して通過するが、雪が腐り出して歩きにくい。

P2に戻るとたくさんのスキーヤーがくつろいでいた。

あっという間に滑りおりて姿が見えなくスキーヤーを見ながら、もと来た尾根を引き返す。

 テン場まで朝から9時間行動だった。

テントを撤収し、ワカンをつけて雨飾山荘を経由してフキノトウをとりながら車まで戻った。

春山JOYのつもりが、雪のつき方が悪くて大変な山行になってしまったが、明日は休みなので良かった。

 

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