芦安鉱泉(岩園館)から櫛形山

 

― 廃道となった登山道から雪の櫛形山へ −

 

          

1/30(土)〜31(日)

 

 岩間 細田 冷蔵庫 みー(記)

 

        

 

 

 

 1月30日(土) 晴れ

櫛形山といえば、旧櫛形町側から林道終点まで入ってハイキングが一般的であるが、

今回は、人が入らずラッセル天国となるだろうと、芦安の岩園館から1泊2日で櫛形山に行くことにした。

7時に白根の湯に集合し、岩園館すぐ下の千段の滝の入り口の広場に車を停める。

千段の滝の遊歩道から登山道が続いていると聞いていたので、地図を確認する事もなく遊歩道を登っていくと行き止まりだった。

折角登ったのだが、下までおりて45分ロスして再出発。

登山道は、岩園館のすぐ脇から入って千段の滝と反対方向の道を進むが、入ってすぐに不明瞭になり目印もない。

とりあえず小尾根にのると、急登のうえ、2日前に降った雨のおかげで地面は凍っていて、更に地面に金網が張ってあり登りにくい。

時折、潅木を掴みながら登ると、桃の木鉱泉からくる林道に出た。下りではロープがないと使えない状態だ。

私達が出た所より少し下の林道脇に、登山道の標識があった。

林道を横切っても、登山道は廃道状態で道らしき跡は残っていない。

目印といえば、木につけられた赤ペンキは色あせていて、サルオガセと同化してしまいそうビニールテープが、わずかに残っている。

新しいピンクテープが入り口周辺にあったが、林業の方がつけたと思われ、登山道とは全く関係ないものだ。

明日の下りのために、迷いそうなところに赤テープをつけながら登っていくと、突然、地図にない林道が横切った

どこからきてどこにいく林道なのだろうか?

 その林道を横切るとやっと雪が薄っすらと出てきた。2日前に降ったのは雪ではなく、随分上まで雨だったようだ。

ラッセル天国になるはずが、思わず凍った藪山歩きになってしまった。

この先は二重山稜となるので赤テープをつけながら登っていく。オンサイトで下るには、地図読みが苦手な人にはお勧めできない。

標高1700mを過ぎ、尾根が東に向きを変えて唐松岳の登りになると、やっと地面が雪で覆われた。

唐松岳に出るとやっと雪山らしくなり、トレースの跡もなく、アヤメ平のあたりは膝下くらいの雪であった。

 アヤメ平の休憩所に泊まる予定であったが、休憩所は地盤沈下で床が波打っていて泊まれる状態ではなかったので先に進む。

ここから先は、今日歩いた単独のトレースがあり、雪の下の高山植物を痛めない所を探してテントを張る。

今日は春山みたいに暖かく、堀内酒が美味しかった。

 

<コースタイム>

  岩園館(7:45)−(12:59)唐松岳−(13:53)アヤメ平休憩所―(14:23)テン場

 

 

 1月31日(日) 晴れ

朝6時に起きて、昨夜の残りの鍋にうどんを入れた朝食を食べて出発。

ワカンを付けて空身で山頂をピストンする。

裸山を過ぎて、櫛形山への登りの分岐になるが、昨日の単独のトレースは、櫛形山には向かわず中尾根登山道に下っていた。

山頂に向かう登山道は、トレースの跡は残っており、冬でも櫛型山にくる人がいるんだな〜と思った。

快適に歩いて山頂に着く。昨日から歩いて、やっと山頂である。横長の櫛形山を端から端まで歩いたという事になる。

テン場に戻りテントを回収し、昨日きた道を引き返すが、唐松岳からの凍った急な下りがつらい。

昨日付けた赤テープを回収しながら下った。

 下の林道から岩園館に直接下りるのは諦め、桃の木鉱泉に向かう事にした。

地図を見ると、うんざりする回り道なので、途中の植林の林から下ると、温泉ロッジに向かう林道との分岐の少し上に出た。

ラッセル天国のはずが、思わぬ藪山となってしまったが、私の知らない櫛形山を体感し、なんだか不思議な感じがした山行であった。

 

<コースタイム>

  テン場(7:40)−櫛形山(8:25)−テン場(9:16)―唐松岳(10:15)−岩園館(13:23)

 

 

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