奥秩父 将監小屋〜唐松尾山

  

 

      2009.1.31〜2.1

 

   岩間 ヨウコ    みー(記)

 

 

 

 1.31(土)曇 時々 晴れ

  今日は一日中雨の予報。山間部でも標高が低い所は雨らしいので雨対策を十分に整えた。

 朝10時に石和役場に集合するため家から出てみると、西は青空が出始めて南アルプスや八ヶ岳も見えていた。

 予報より天気は早く回復しているようだ。

  大菩薩入口の裂石を過ぎるとガスが濃くなってきたが、柳沢峠辺りからガスの上になり青空が出ていた。

 三ノ瀬はまだ霧雨。岩間はカッパ着ようとしたら中身はシュラフカバーだった。

 甲府まで戻ったら遅くなってしまうので、塩山まで降りてコンビニでビニールカッパを買って三ノ瀬に戻る。

 既に雨は止み、時折日が差す春山のような暖かさ、スノーシューを担いで出発。 

  林道のはじめは雪が溶けて地面が出ていたところがあったが、路面は石が少なく松葉に覆われていたので

 私はすぐにスノーシューをつけた。二人は暫らくスノーシューを担いでいた。

 だんだん雪の量も増えてきたので、途中から三人ともスノーシューで林道を歩くが、今朝までの雨で重い雪。

  今日は林道終点の将監小屋で泊まる。

 暖かい小屋の中で、ラジオから流れる「関東地方での洪水注意報や道路の速度規制」のニュースが不思議だった。

 

  2.1(日)快晴

 昨日の夜から強くなった風も、朝には収まった。今日はゆっくり起きて出発。

岩間は昨日買ったビニールカッパを「雪山を舐めていると言われそうだ。」と言いながら出発。 

陽射しが暖かく、絶好のスノーシュー日和。クラストした雪の上を気持ち良く歩いていった。

昨朝までの雨は、将監小屋より上は雪だったようで、木々には白い雪が積もって綺麗な景色だ。

 山ノ神で和名倉山と唐松尾山尾根コース・山腹コースと分岐があるのだが、

きちんと地図も確認も、山腹コース・尾根コースが分かれている事の確認もしないまま、

トレースの跡がある唐松尾山の標識がある方に歩いていってしまった。

しばらくトラバースが続き、「もしかしたら、ここは山腹コースではないか」と思い、山の神まで戻る事にした。

 山ノ神まで戻ったが先入観も強かったのだろう山腹コースと尾根コースの分岐がわからず(帰りにわかった)

「西御殿岩に向かって尾根を直登してしまおう」という事になった。

しばらくは、笹があるけれどスノーシューの十分に歩ける登りであったが、

稜線に出ると、岩や急斜面のトラバースが出てくる。薮も濃くなってスノーシューを外す。

 奥秩父らしくシャクナゲが多く、なかなかの藪だ。薮を漕ぐと枝に積もった雪がドカドカ落ちてきて冷たい。

 密な藪の中を、顕著な小ピークを2つと、2つ3つの小さなピークみたいなものをラッセルしながら越え、

 最後は薮の中の腰上ラッセルとなり、シャクナゲの枝で体を持ち上げながら登ると、やっと西御殿岩に出た。

 すごい距離を歩いた気がしたが、地図を見ると進んでいなかった。薮があろうとトレースのない稜線は気持ちいい。

  西御殿岩をピストンしたトレースがあった。朝、私達が引き返す時にすれ違ったパーティーのトレースだ。

 登山道でない所から稜線に上がってきているトレースが2箇所あった。

  西御殿岩に登ったパーティーはピンポイントでコルに出ていたので、この辺りを熟知しているのか?と思った。

 唐松尾山までも時々薮が出てくるので、相変わらずスノーシューは背負ったまま。

 トレースは尾根沿いに唐松尾山の山頂まで続いていた。

 貧相な唐松尾山頂の標識の前で記念撮影をして笠取山方面に向かって登山道を下りるが、

尾根沿いに登山道がないので、赤テープもなく登山道がすぐにわからなくなった。

登山道よりも左寄りに下りていった先行パーティーのトレースがあったので、そこまで登り返した。

地図を見る限りでは「下ってしまおう」とは思えない程に等高線の幅は狭いが、

フカフカの雪も深く、木の適当な間隔で生えているので、滑落する心配はないので私達も下った。

特に問題もなく、あっという間に山腹コースの登山道に出た。これも下れる事がわかっていて下ったのだろう。

  登山道に出て再びスノーシューをつけて歩いていくと、山腹コース沿いには巣箱がたくさん設置されていた。

 朝、「山腹コースに入ってしまった」と思って引き返したが、冷静に地図を見ると、それは間違えだとわかった。

 山腹コースは山ノ神にある分岐の標識より少し下に出た。

 防火帯みたいな所に沿ってあった登山道が雪に覆われて見落としていた。

 奥秩父の登山道だから・・・と甘く見ていたのがいけなかった。(そのかわり忠実に県境の稜線を楽しめたけど・・・)

  帰りは牛王院平経由の登山道を下って。三ノ瀬まで戻った。

 

<コースタイム>

一日目

 登山口(13:25)−将監小屋(15:38)

 

二日目

将監小屋(8:15)―登山道引き返す(:44)−山の神(10:04)

−西御殿岩(11:37)−唐松尾山(12:45)−山腹登山道(13:49)

−山の神(14:56)−登山口(16:48) 

 

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