八ヶ岳:阿弥陀南稜 2008.11.23 岩間 太田 ヨウコ みー(記) |
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太田さんが「誰か阿弥陀南稜に連れていって」と言っていた。雪がない阿弥陀南稜ってどうなっているのか?と思っていたし、
男並みの体力と運動神経の持ち主で、最近ではすっかり自分で先の事を考えて動くヨウコさんにも丁度いい山行という事で、
赤岳鉱泉泊まりの1泊2日の予定で行く事にした。
11月23日(日) 曇り のち 晴れ
水曜日・木曜日と八ヶ岳にもやっと雪らしい雪が降り、家から見える八ヶ岳も上の方が白くなった。
水曜日には清里でも雪が降ったというので、タイヤも土曜日にスタッドレスに履き替えた。
日曜日の朝5時に竜王役場に集合し、途中で太田さんを拾って舟山十字路へ。
林道にも雪がわずかに残っていたが、問題なく舟山十字路まで入る事ができた。
身支度を整えていると、次第に明るくなり6時20分頃出発。
以前来た時は舟山十字路よりずっと下から雪道を歩いたので、林道が長いと思い込んでしまい、
地図を確認しないまま、林道をどんどん歩いて行ってしまった。
岩間が「やっぱり地形がおかしい」と気づいて、少し引き返して「阿弥陀岳」の看板がある道に入った。
登山道もはっきりして順調に高度を上げていくと、だんだん霧が濃くなり、周りの景色が見えなくなってきた。
立場山が近くなった頃、ようやく雪が現われ始めた。
冬季であれば、一旦雪が現われると見る見るうちに雪が深くなっていくのだが、雪は深くなっていかない。
最終的にもくるぶし程度の深さだった。
標高2400mを越えてしばらくして、地面が凍って滑りやすいのでアイゼンをつける事にし、
風があたるようになってきたのでカッパを着て、ついでにハーネスもつけた。
阿弥陀南稜〜御小屋尾根日帰りのパーティーに追いつくが、視界も悪く日帰りが厳しいと引き返していった。
この先も、雪に悩まされる事は全くないのだが、雪に埋まっていないハイ松や石楠花が邪魔である。
しかも、枝先がちょうど腰の高さでザックやハーネスに絡み付いて鬱陶しい。
P1.P2を過ぎて、P3のルンゼに向かってトラバースにP3のルンゼの取付きまで進む。
積雪期に来た時は、吹き溜まりで埋まっていたのか?広かったはずの取付は狭かった。
たくさんあったフィックスもなくなっていて、出だしの部分だけワイヤーがあった。
出だしの部分は岩が出ていてアイゼンを履いているので、岩間が登り上からロープを出してもらう。
「その上に氷の部分が不安だ」と言う人がいたので、岩間が更にロープを上に延ばした。
リスがなくピトンを使えなかったので、イボイノシシを使ったそうだ。
その先はほとんど岩も出ていなくて、ふかふかの雪でトレースもあったので問題なく登る事ができた。
風に吹かれて上から雪がサラサラ落ちてきて、なんとなく冬季登攀っぽい感じだった。
後はP4等の岩峰の基部を巻いて頂上に出た。積雪期とは言えないが、久しぶりの雪が楽しかった。
頂上に出るとなぜか風も穏やかで、やがて雲がとれて景色が広がってきた。
行者小屋までの下りも、雪が少しあるが夏道がしっかり出ていた。
赤岳鉱泉に着いて、「さあ宴会だ!」とテントを張ろうとしたら、ポールがない。ポールをどこかに落として来てしまった!
急遽、下山する事となり、腰を痛めている私の荷物を少し持ってもらって下山を開始する。
途中であったスキヤー(雪がなく担いで登って担いで降りてきた)が舟山十字路まで乗せてくれるというので
心より甘えて車に乗せてもらった。暗くなった美濃戸口までの林道を歩かず済んで本当に良かった。
舟山十字路に車を回収に行き、車に乗せてくれた男性と樅の湯(夜間¥300)に入って食事をして帰った。
長い一日だった。
<コースタイム>
舟山十字路(06:20)−取付(07:04)−立場山(09:04)−P3ルンゼ下(11:15)−阿弥陀岳(12:33)−赤岳鉱泉(14:23)
赤岳鉱泉(14:50)−美濃戸山荘(16:14)