北アルプス:下丸山

 

 

     平成20年4月19〜20日

 

   岩間・ヨウコ  みー(記)

 

     

  下丸山って何処でしょうか?たぶん知っている人はいない。

 新穂高から双六に行く予定だったのですがわらび平小屋の少し先で、天気が悪くて雪崩も怖かったので諦めた。

 翌日、ロープウェイに乗って独標まで行こうかと思ったけれど、ロープウェイも高いし人も多いので

 秩父沢対岸の小高い下丸山に登ってきました。

                        

 4月19日 曇りのち霧

  松本あたりは曇り。平湯側の天気を期待して安房トンネルを抜けると雨だった。

 トンネルを抜けて標高が下がっていくと雨はだんだん小降りになり、新穂高では雨はやんでいたけれど山には霧が立ち込めていた。 

  無料駐車場に車をとめて出発。

 今年はスキーヤーから北アルプスの残雪は少ないと聞いていたが、ゲートを過ぎて間もなく雪が出てきた。

 昨日まで降り続いた雨で、雪はグシャグシャしていて少し沈んだ。先週入った人の足跡も残っていた。

 沢沿いの林道は、何箇所もデブリで出ていた。アクシデントありで予定よりだいぶ遅れてしまった。

 わさび平小屋を過ぎた頃から霧が濃くなってきた。

  林道がすごいデブリで覆われていて秩父沢だとわかるのだけれど、霧が濃くなって周囲がほとんど見えない。

 無雪期であるが2回通っている登山道なのだが、さっぱりわからない。

 ホワイトアウトの中を、地図とコンパスを頼りに進んでも先の状況もわからない。

少し引き返してブナ林にテントを張った。とても綺麗なブナの林だ。

まだ13:30。

水も取れたので岩間の荷物を乾かす以外にやる事もない。

16:00過ぎて少しガスが薄くなってきたので、秩父沢のデブリを見にいく事にした。

少しガスが晴れて周囲が見渡せると、すごいデブリであった。

いろいろな方向から押出されたデブリの量といったらすごかった。

遠くで雪崩れている音も聞こえた。

1時間ほど散策して戻って「さ〜しゃぶしゃぶ食べよう」としたら私はポン酢を忘れた。

ヨウコさんのアイデアで、牛肉と水菜を中華スープで煮たら非常に美味しかった。

水も殆ど使わず春山で使える料理だ。家で食べても美味しいと思う。  

 4月20日 晴かな?

  朝4時過ぎに起きると、まだ霧が立ち込めていた。6時頃になるとだんだん霧が晴れてきたので出発。

 今日は抜戸岳の稜線も見えてとても綺麗だ。

 鏡平まで行こうかと思っていたが、沢沿いの道はしばらくデブリが続き、鏡平分岐あたりにも雪崩の跡が見えた。

 晴天が続いて雪が落ち着いている状態なら大ノマ乗越に突き上げたら気持ち良さそうだった。 

 1昨日まで降り続いた雨を考え、やっぱり鏡平行きはやめて、対岸の小高い下丸山を登ることにした。

  ずっと続くデブリの上を歩いて、スノーブリッジになっているだろう上を歩いて取り付いた。

 標高差で500mもないのだけれど、誰も歩いていない明確な尾根は気持ちいい。

 左手には抜戸岳が迫力あり。噴煙を出している焼岳や西穂も見え、沢伝いはまた霧が立ち込めていた。

 下丸山の頂上は、丸っこく平らになっていた。

 下りは急傾斜なので、時々、後ろ向きになって下りた。

  食べ頃のふきのとう!

テントを回収し帰路につく。

昨日はなかったスキーで歩いた跡があったので、誰か登って行ったのだろうと思った。

途中でふきのとうを大量に採って戻った。

 新穂高の無料公衆浴場を覗いたら誰もいなくて広くてシャワーもあったので

即決で温泉に入る事に決めた。

とても熱いお湯、水で薄められるようにホースがあったけれど加水しないで浸かった。

オレンジ色の湯の花が浮いた温泉で、水温計をみたら46℃あった。

 

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