大ナジカ峠
〜 薬師岳
<山行日> 2010.11.07(日)
<メンバー> M本(単独)
<コース> 甘利山駐車場〜甘利山〜千頭星山〜大ナジカ峠〜苺平〜辻山〜薬師岳⇔観音岳〜中道〜青木鉱泉
鳳凰三山は家から近く、通年車でのアプローチができるため毎年何度か登っているが、甘利山ルートと中道は歩いたことがなかった。 過去2回、甘利山からの日帰りを試みたが、コースを甘く見ての時間不足や、雪のために敗退している。 今回は万全の体制で大ナジカ峠を越え、中道を下りることにした。
6:20 甘利山駐車場を出発
すでに5〜6台の車があり、ほとんどの人は写真を撮りに来ているようだ。
6:32 甘利山:1731.4m
ここは富士山や盆地の夜景が美しい所。 これを見終わった人達はもう下山を始めている。
千頭星山までは幅こそ狭いがしっかり踏まれた登山道で、多くの人が登っていることがわかる。
6:55 奥甘利山:1843.4m
山というよりも小さな丘で展望はない。
どうやら私より先を歩いている人はなさそうだ。
7:40 千頭星山:2138.5m
多くの人が来るようだが、狭い山頂は木々に囲まれ展望のない所だ。 ここから先は歩く人が少ないため更に道は細くなり、膝上まで伸びたクマ笹をかき分けて歩く。 一つ目の大きな谷へ下りるため、高さ3m位の岸壁をロープで下りたり、急斜面の横這いで鎖を使う場所もある。 樹林帯に入ると踏み跡は薄くなり、時々ある古い赤テープを探しながら進む。 一昨年夏初めて来た時は迷ったり、帰りのためのマークなどしたが、3回目ともなると記憶も残っており楽に進める。 谷を登り返すと痩せた尾根に出て、西側に大崩壊地が見える。 そこは山が大きく剥がれ落ち、常にガラガラ石が転がり落ちている。 いったいどこまで崩壊してしまうのか? さらに樹林帯を進み、二つ目の大きな谷を下ると広く開けた場所が現れる。 道標の現在地の文字が消えているが、おそらくここが大ナジカ峠と思われる。
8:22
大ナジカ峠
ここは緩やかな傾斜の草原といった感じで、日当たりも良く休憩するのに気持ちがいい。 ここから先は苺平までの登り坂となるが、山裾部分の道がわかりにくく以前は手間取ることもあった。 急登に入ると踏み跡もはっきりし、時々ペンキマークもあるので道はわかりやすい。 初めて来た時はこの長い急坂で何度も休んでハーハーしたが、今では休むことなく登ることができる。 大崩壊地付近でひとり下ってくる人に出会い、お互いこんな所で人に会うとは思っていなかったので驚き合う。 散々登るとようやく道が緩やかになり、南御室小屋の案内板が出てくると苺平はもうすぐだ。 平坦なシラビソ林を抜けると、夜叉神峠からの分岐にぶつかり、すぐ近くが苺平だ。 私の場合、夜叉神峠から登るよりも50分ほど時間が長いコースだ。
9:46 苺平:2524m
過去2回ともシラビソ林で引き返したが、苺平からほんの10分〜15分手前であった。 大ナジカ峠を越えて帰ることは、来ることと同じくらい大変なことである。
10:00 辻山:2584.7m
天気が良く、南アルプスの端まではっきり見える。 北岳、間ノ岳の上部は雪で白くなり始めている。
10:33 南御室小屋
11:20 薬師岳:2780m
鳳凰にまだ雪は積もっていない。 昨日は一泊で三伏峠から荒川岳を回り小渋川を下ろうと出かけたが、2,100mくらいから上はもう雪のため小河内岳往復で見切り、まだ雪のない鳳凰にやって来たわけだ。
11:53 観音岳:2840.4m
中央〜北アルプスはみごとな雪化粧だ。 地蔵岳には今日は寄らずに帰る。
稜線で何組かのパーティーに出会うが、山ガールはファッショナブルだ。 山メンも負けずにスポーティーなスタイルが多い。 私はというと、トライアルのカーゴパンツにカッターシャツ。
12:55 薬師岳より中道を下山
14:50 林道登山口
登山道の終わりに壊れた大きな小屋があり、すぐに林道に出る。 そこには50〜60匹ほどの猿の軍団がいてゾッとする。 まだ人を見ると逃げてくれるが、そのうち逆になりそうな勢いだ。
15:20 青木鉱泉
広い林道をしばらく歩き青木鉱泉に着く。 夜叉神の森に下りるよりも30分ほど短いが、急登やトラバースが多く登りたくないコースだ。
2年ほど前から山登りにはまったが、大ナジカ峠を越えられないことがきっかけだった。 今回これを越えることができ、私の山登り熱も治まったような気がする。
おわり
今回は写真がないので、昨年元旦に撮った薬師岳での写真です。
6時50分 日の出 北 岳