劔 岳
<行き先> 剱岳 H=3,999m (早月尾根コース)
<山行日> 2009.09.26(土)
<天 気> 晴れ時々曇り
<メンバー> T中 & M本(記)
<コースタイム> 登山口⇔早月小屋 登り=3:00〜 下り=3:00
早月小屋⇔剱岳山頂
登り=1:50〜 下り=1:30
25日 21時20分に韮崎を出発し4時間半をかけ、富山県は馬場島のキャンプ場に26日1時50分に到着。
小説、映画を見てついに剱岳に登る日がやって来ました。
クラブ内では早月尾根の日帰りは困難と云われており、一般登山道は久々のT中さんも可能性に半信半疑。
一方、そうは思わないM本はカニのタテ・ヨコバイなる岩場まで回わって来る勢い。
土日と二日の予定で来ており一泊も可能でしたが、泊まるなら富山の海とM本の強い希望で、
車中仮眠の日帰り弾丸登山となりました。
26日
4:30 まだ暗い駐車場を出発すると、適度な気温と好天の模様です。
暗闇で「試練と憧れ」の碑もわからず登山道に入ると、すぐに急登で起き抜けの体には堪え、すぐに呼吸も乱れます。
標高1000m地点の休憩ベンチで休むころには辺りも明るくなり、数人の人達と出会います。
しばらく緩斜面を歩くと次第に木の根や石の多い急斜面に変わり、1200mあたりからペースの落ちた我々を
日帰り風の人達が追い越して行きます。
1400m地点の平らな場所で休憩し、ここからは互いの目標と自分のペースで歩くことに決めます。
12時までに頂上に着けない場合は下降し何所かで合流、ということでM本が先に出発します。
(そういうわけで、しばらくはM本の行動記録になります)
7:50 早月小屋で休憩。 馬場島からの標高差約1500mと長い道のりですが、難路もなくここまでは楽に歩けます。
小屋の周囲からは赤谷山や西大谷山がよく見え、上部の紅葉から秋の深まりを感じます。
小屋から上の道はロープや鎖が登場し注意が必要になります。
2800m地点からは剣岳頂上がよく見え、これからが本格的な岩場だと感じられます。
終盤はカニノハサミ等の多くの鎖場を通過しますが、
写真で見た感じほど険しい所とは思いませんでした。
9:50 ゴロゴロした石の上を登りつめ頂上に到着。 狭い山頂には既に数人がおり、
着く人、帰る人の出入りを繰り返しています。
あいにく展望は遠くの山々は雲に隠れて望めず、近くを見下ろすだけとなりました。
期待していたのですが・・
映画での柴崎芳太郎さんらの測量シーンが思い出されます。
高山での測量は登頂してもなお、雲や霧に左右される時間的制約が多く、
いかに困難であったかが窺われます。 2800m地点から見た山頂
展望の回復を待っていましたが、諦めて次の行動に移ります。
10:10 噂のカニノヨコバイ〜タテバイの一周に出発。
下り専用路のカニノヨコバイと登り専用路のカニノタテバイですが、どちらも人がいないためすんなり通ることができました。
今は鎖や梯子があり簡単に登ることが出来ますが、何も設置されていない映画の時代なら到底登れるとは思わなかったでしょう。
人が多くなるピークはまだこれからのようで、渋滞もなく40分くらいで一周できました。
11:00 下山開始。
頂上より早月尾根方向を見る限りT中さんの姿は見えず、また霧も発生してきたため12時までの到着はないものと考え下山を開始します。
ところが標高2800m付近まで下ると、登ってくるT中さんと出会います。
T中さんの12時までの登頂も可能となり、M本は先に下り小屋で待つことにします。
13:50 早月小屋から下山開始。 (ここからは二人の行動記録にもどります)
13時35分にT中さんが小屋へ到着し、休憩後に二人で帰路につきます。
単調な道のせいか、人と会わないせいか、とにかく長く感じました。
ここで山登りはもうこりごりと思うのですが、少したつとまた何所かへ行きたくなのるのは何故でしょうか?
16:50 登山口に到着。 暗くて見れなかった「試練と憧れ」の碑や「劔岳の諭」を見て、17時頃馬場島の駐車場へ戻りました。
T中さんはバリエーションルートでないためか、M本は大展望が味わえなかったせいか、やや不完全燃焼となりましたが、
最後にがっちり握手をして無事剱岳に登ってこれたことを喜び合い、今日の山の部の日程を終了しました。