南アルプス南部の山行記録
南アルプスの白峰三山などはすぐ近くの山なのですが、南部となると何泊もし
ないと行けない遠い所に感じていました。
土日の休みだけで行けないものか? という考えから五十路の体に鞭打ち、
3回に分けて百名山を歩いてみました。
① 易老渡~光岳~聖岳 1泊2日周遊
<山行日> 2009.06.06(土)~07(日)
<天 気> 6日:くもり時々小雨、7日:晴れのち曇り
<メンバー> M本(単独) 聖岳、赤石岳、荒川岳
<コースタイム> 6日 易老渡駐車場→3:15→易老岳→2:00→光岳⇔光石
光岳→1:50→イザルヶ岳~易老岳→2:40→仁田岳~茶臼岳→0:25→茶臼小屋
7日 茶臼小屋→1:45→上河内岳→1:50→薊畑→1:40→前聖岳⇔聖兎のコル
前聖岳→1:05→薊畑→3:00→易老渡駐車場
1日目 真夜中、中央道松川ICから易老渡を目差し車を走らせる。
林道は暗く狭く長く、落石多数で霧も出てくる有様。
通行止めを恐れながらも無事駐車場に到着。
4時過ぎ、明るくなるのと同時に駐車場を出発し、易老岳~光岳~
易老岳~茶臼岳と歩き、15時30分ころ宿泊場所の茶臼小屋に到着。
三吉平から光岳までは踏み跡のない雪面で、膝上まで埋まって歩く。
展望箇所は多いが、あいにくの天候であまり良い視界は得られず。
この日出会った人は3人一組だけ、季節はずれで人は少ない。
一部開放の茶臼小屋では畑薙から登ってきた別の3人1組とご一緒
する。 上河内岳から見た茶臼岳、光岳
2日目 日の出を見てから5時頃茶臼小屋を出発し、上河内岳~聖岳
~易老渡と歩き、16時15分頃易老渡駐車場に到着。
上河内岳から北側は残雪箇所が多く、危険な急斜面もあり手間取る。
聖岳へ登る道に雪はないが、周囲には所々に存在する。
山頂は暖かく、最高の展望。 赤石岳が早く来いと呼んでいるようだ。
兎岳まで行く予定だったが、残雪が多く聖兎のコルで時間切れ撤退。
奥聖岳までの道も全て雪なので残念する。
薊畑からの下りは暑く、西沢渡の渡渉は体を冷やすのに好都合。
この日出会った人は聖岳山頂で単独の二人だけ、こちらも日曜日
というのに人が少なかった。
コゴミがあちこちに出ていたが、花はまだまだ先ようだ。
聖岳山頂
帰宅時間が予定より少し遅くなったが、無事に第一段階を終了。
② 塩見岳 塩川ルート 日帰り往復
<山行日> 2009.06.27(土)
<天 気> 晴れ
<メンバー> M本(単独)
<コースタイム> 林道通行止め箇所→0:30→塩川小屋→2:40→三伏峠→1:50→三伏山~本谷山~塩見小屋→
0:50→塩見岳(西峰)⇔(東峰)
塩見岳→0:40→塩見小屋→1:50→本谷山~三伏山~三伏峠→1:50→塩川小屋→
0:30→林道通行止め箇所
27日 真夜中、中央道松川ICから鳥倉登山口を目差し車を走らせるが、
小渋橋を過ぎたあたりで鳥倉林道落石通行止めの予告が現れ、
塩川ルートに変更するため引き返す。
塩川林道を登っていくと、なんとこちらも工事通行止め。
塩川小屋までどれくらい林道を歩くのか?
Uターンして帰った車も2台あったが、カーナビで30分程度と予想し
歩くことにする。
林道脇に車を置き、4時過ぎに出発。
塩川小屋~三伏峠~塩見岳を往復し16時10分に車に戻る。 塩見小屋から見た塩見岳
三伏峠小屋は7月16日営業開始らしく人の気配はまったくない。
塩見小屋は7月1日の営業開始準備のようだが、ものすごい怒鳴り声が
響いており、とても立ち寄る雰囲気ではなかった。
小屋の周辺の雪は深いが、そこを過ぎると雪は消え後はまったく無い。
塩見岳山頂はとても暖かく、霞んではいるが視界も良好であった。
お花畑が見れるのはまだ先のようだ
蝙蝠岳まで行く予定だったが、林道歩きで時間に余裕がなく残念する。
この日出会った人は5人(塩見小屋主人の剣幕から逃れ、山頂へ息抜き
に来たアルバイト青年を含む)。
今日は予定通りの時間に帰宅でき、無事に第二段階を終了。
塩見岳山頂(西峰)
③ 二軒小屋~赤石岳~荒川岳 1泊2日周遊
<山行日> 2009.07.11(土)~12(日)
<天 気> 11日:曇りのち晴れ、12日:晴れのち曇り
<メンバー> M本(単独)
<コースタイム> 11日 林道通行止め箇所→0:30→伝付峠入口→2:40→伝付峠→0:50→二軒小屋→1:55→椹島ロッジ
→3:10→赤石小屋→2:20→赤石岳→0:02→赤石岳避難小屋
12日 赤石岳避難小屋→赤石岳→1:40→荒川小屋→1:15→中岳→1:10→東岳→0:55→千枚岳→
3:30→二軒小屋→1:30→伝付峠→2:45→伝付峠入口→0:30→林道通行止め箇所
1日目 静岡側から某社の送迎車に頼れば歩く時間は少ないが、アプローチ
が長い上に1泊2日は無理のため、伝付峠を越えることにする。
真夜中、早川町の伝付峠入口を目差し車を走らせるが今回も工事
通行止めに遭い、登山口まで30分林道を歩くことになる。
前半は4時25分に伝付峠入口を出発し、伝付峠~二軒小屋~椹島
への長い道のりを歩き、9時50分に椹島ロッジに到着。
ロッジ内は閑散としているが、山小屋開業のための輸送ヘリコプター
が何度も行き来している。
後半は椹島から東尾根を登り、赤石小屋~富士見平~赤石岳と歩き、
16時15分に赤石岳避難小屋に到着。
各山小屋は16日の営業開始前のため準備に追われているようだ。
赤石岳山頂
富士見平から上には雪渓が2箇所あり少し手間取る。
2,700m位から花が綺麗になってくる。
この時期赤石岳に登山者はなく、10日ぶりに人間を見たという管理人さんは喜び、その晩は厚いもてなしで
お世話になった。
2日目 早朝、まだ布団の中にいる管理人さんに別れを告げ外に出ると、3,000mの強風と寒さにさらされる。
好天の下、山頂から日の出を見て4時50分に赤石岳を後にする。
小赤石岳~大聖寺平~荒川小屋~中岳~東岳(悪沢岳)~千枚岳~
マンノー沢頭と歩き、14時20分に二軒小屋に到着。
荒川小屋から中岳の間はお花畑があり、雷鳥親子の散歩も見られ
高山の自然を味わう。
荒川岳は天候下り気味で展望はよくないが、岩場の花々を楽しめる。
2箇所の雪渓、吹き飛ばされそうな強風、また膝関節痛などのために
苦労したが、想定内の時間で二軒小屋まで下山する。
後は無理せず伝付峠を越え、19時20分に林道脇に置いた車へ戻る。
二日間で出会った登山者なし、千枚小屋焼失の影響もあるのだろうか?
今日は目いっぱい歩き、無事に全計画を終了。 小赤石岳の肩から見た荒川岳
高速道路休日割引きにも助けられ、お金も暇もない私の南ア南部山行を無事達成することができました。
お世話になった皆さん、出会った皆さん、そして理解ある周囲の皆さん大変ありがとうございました。