鶏冠山−木賊山 

 

  2006.11.3・4

 

          みー

 

 

 

 

 

 

     1986mピークから

       今から行く方向を望む

   この3ヶ月、泊まりで山に行っていなかった。

 まもなく雪山の季節になるので、トレーニングを兼ねてテントを担いで鶏冠尾根に行った。

  鶏冠尾根の途中には、観光推進のため作られた「山梨100名山」のひとつの鶏冠山がある。

 これが曲者で、鋸岳と同様、実際の頂上でない所に頂上の標柱がある。

 本当の頂上まで行くと遭難事故が多発してしまうので、適当な所を勝手に頂上にしたようだ。

 行政と云うものは、とんでもない事を思いつくもんだ。

 

  11月3日(晴れのち曇り)

  西沢渓谷の手前に「みとみの道の駅?」があるが、3.4日は駐車代500円の看板があった。

 まだ7時10分頃だったが、西沢渓谷の無料駐車場は、もう2・3台しか駐車できなかった。

 山の上には雪で白くなっているが、岩稜域には雪はない様なので行く事にした。

 

  西沢渓谷は紅葉真っ盛りで、朝8時前というのに人が沢山いた。

 東沢は水量が少なく、濡れずに渡渉できた。

 鶏冠谷の出会手前に瀞があり、いったん右岸に渡渉し左岸に戻ると思っていたが、

 瀞の手前の木に赤テープが巻いてあり、踏み跡もしっかりしていたので入ってみた。

 この踏み跡は、鶏冠尾根の登り口の数メートル上に出る。

 しかし、目印の布が「紅葉色」で気が付かず、少し上まで行ってしまった。

 

  いきなり急登で、いったん緩やかになり、また急登になると岩稜帯に入る。

 

 登りでは「ここ登るの?」と思う悪い所は支点が2本打ってある所だけ。

 それ以外で「ここ登るの?」と感じたら、周りをよく見れば道は見つかるはず。

 私もそう思いながらも2回、目印を目指して登ったが、目印の所に来たらちゃんと道があった。

 この悪場も、荷揚げ用の持ってきた補助ロープを使わずに登れたが、落ちれば奈落の底。

 第3岩峰の看板を過ぎれば岩稜帯は終わり、シャクナゲを分け入る登山道になる。

 2115mのピークまでは、目印も沢山ついている。「10m歩いても目印がなかったら引き返す」といった感じ。

 沢登りの下降に使われているので、鶏冠山の本当の頂上より少し先までは、道は明確。

 その後は目印も減ってきて、道は分かりずらい所が何箇所かあり間違えると、一人は心細い。

  2115mのピークの先の小ピークから下る時に、少し悪い踏み跡をたどって降りてしまった。

 少し降りたら黄色いビニールテープが巻いてあったが、次のピークに向かう尾根が左側に見えたので、これはおかしい。

 これは鶏冠谷の左俣からつめてきた踏み後だと思う。登り返して、トラバースできそうな獣道から左の尾根に行く。

  この先は登りなので、道は少しわかりやすい。木の幹をナタで削った目印がある。

 緩やかな道を登り、木賊山に出た。

  甲武信小屋は、大盛況で寝返りできない程だったそうだ。雁坂小屋は空いていたそうだ。

 重かったけどテントを持ってきて良かった。テン場も4時以降についた人は場所がなく、次のテン場まで行ったそうだ。

 

 

  11月4日(ガスのち晴れ)

  朝はゆっくり起きて、人が沢山いそうな甲武信はよして、破風方面に展望を求めて歩くが、

 全く展望はきかず、戻って戸渡尾根を下る事にした。

 

  戸渡尾根を下っていたら、昨日、木賊山の頂上であった女性が座っていた。足を捻挫して動けなくなってしまったと言う。

 携帯もつながらず、旦那さんは雨具と水を置いて、彼女のザックも持って「下から救援に来てもらう。」と下山したと言う。

 そこはまだ木賊山から標高にして230m位しか下っていない。下まで3時間はかかる。

 背負って降りられる距離ではないし、天気も悪い。ヘリが来られるのも上だ。どうして下ってしまったのか!

 空身で飛ばせば、40分あれば充分行ける甲武信小屋まで、私が救援を求めに行く事にした。

  木賊山をまた登り小屋に向かうため途中、朝出会った痛風だけど健脚なおじさんに再度あった。

 「痛風用の強力な痛止めもあるし、応急処置の道具も持っている。」と急いで行ってくれた。

 筆記用具を持っていなかったので、小屋に着いて事情を話すが詳しい事は伝えられなかったし、

 「靴を脱がして状態を確認する。足をついてあるけるのか?」等を確認していなかったのは反省点。

 

  状況確認を含めて小屋の人が下りて来てくれた。

 痛風おじさんともう一人登山客が付き添って、ツエルトをかぶせて暖かい飲み物を作っていた。

 あて木を副えられた足首は、変な方向に曲がっていて、足をつける状態ではなかった。

  気温は1度。ここにいてもしょうがないので背負って、小屋まで行く事になった。

 小屋の人が、私が持っていた補助ロープで背負う。

 もう一人の登山者も「60近いが昔とった杵柄で背負いましょう」と2人で交代で背負う。

 その方の荷物と怪我をした女性の荷物を持って一緒に私も登る。

 頂上の少し下に開けた所が一箇所あって、携帯もつながり、天気が良ければヘリも来られるそうだ。

 今日は天気が悪く小屋まで行く事になったが、もう一人小屋の人が下りて来たので、私は帰らせて頂いた。

  下山の途中で天気も回復し、山梨の青いヘリがやってくるのが見えた。

 

 (コースタイム)みーの記録は、タイムの中には休んだ時間も含んでいます。

  西沢渓谷(1:00)鶏冠登山口(2:30)1986mピーク(1:002115mピーク(1:20)2177mピーク

  (1:30)木賊山(0:15)甲武信小屋

  

 

7mm20mのロープでもできる。

 

何重かの輪にして

一回ひねって8の字にする。

足を片方ずつ入れて背負う。

 

日帰りの沢では、ザックもしっかりしたものを持っていかないので、

この方法は役に立つと思った。

 

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