安房山、焼岳(山スキー) 2017年3月28(火)-29日(水) 参加者 細田(記)、三浦 |
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三浦さんが有給休暇消化週間とのことで、平日山行となった。
2017年は3月下旬になって寒気が流れ込んで気温が低く天気も安定しない。
日程と行き先の最終決定は前日だった。
28日(火) 安房山
5時半に韮崎合同庁舎待ち合わせで中の湯へ。
新安房トンネル手前の国道から旧道へ入るところにあるゲートは閉まっているが、ロープをほどけば開けられる。
携帯電話も通じたので旅館にも確認した。
今回は平日ということもあり、テントではなく中の湯温泉旅館泊にした。
旅館の駐車場に車を停め、宿泊手続きを済ませてから出発。
天気は朝から快晴だが、午後は雪の予報。
前日の電話で新しい雪が30pくらい積もった、と聞いていたが、旅館の裏手を一のぼりして林道を折り返し、焼岳への入り口を過ぎてからはトレースが全くなくなり、ラッセルになる。
当たり前だが平日山行なので仲間は期待できない。
林道をそのまま進み、尾根の先端を回り込んで、道路標識があるヘアピンカーブのところから斜面にとりつく。
急斜面をスキーを履いて脛くらいのラッセルをこなしながら登る。
稜線に出ると若干傾斜が緩むが、ラッセルは相変わらず。
1911mピーク南の鞍部の少し山頂寄りに乗りあげて、ようやく大休止。
2時間半も経過していた。
ここからは、傾斜の緩い稜線を登れば山頂に着くわけだが、稜線は風の通り道で、激しく波打っており、まっすぐに進めない。
東側の雪庇の下を回り込んだり、西側の樹林帯に入り込んだりしながらじりじりと進む。
ラッセルも相変わらずで、苦労する。
山頂の一角にたどり着いたときは、2時近くになっていた。
定番のルートは北西斜面を小船に向かって滑り、そこから1911mピーク南のコルまで登り返して中の湯に戻る、というものだが、この時間で登り返しのラッセルを考えるとちょっと遅い気がする。
とりあえず、山頂は踏んでおこうと思い先に進むが、電波塔のある山頂までさらに20分かかった。とりあえず山頂写真を撮る。
この頃には天気予報通り雪になっていたし、小船に滑り込むには時間が遅いと判断、往路を戻ることにして、シールをつけたまま少し戻る。
北西斜面を滑れないのは残念だが、往路の稜線もこの時期にしてはパウダースノーで滑りは快適だ。
1911m鞍部からは、小屋に直接向かう斜面に滑り込む。
こちらもとても快適。
わーお、と騒ぎながら滑っていると湿雪に引っかかって大転倒し、アウターの中まで雪まみれ。(笑)
山頂からの北西斜面は逃したが、それなりに楽しめた。
しかし、ラッセルがあるのがわかっているのに出発が遅すぎた。甘く見てはいけない。
中の湯は宿泊客15人くらい。 静かな夜だった。
<コースタイム>
中の湯 9:00 − 安房山 14:20 − 中の湯 16:00
29日(水) 焼岳
27日のヤマテンの予報では雪だったが、高気圧が予想よりも北に張り出したようで快晴の朝を迎えた。
7時から旅館の朝食。その後、チェックアウトして準備し、出発は8時半。
林道を一段上がり、焼岳南尾根にとりつく。
雪で埋もれているがガードレールを乗り越さないといけない。どこかに切れ目があるのかもしれない。
今日は、最初のうちはスキーのトレースがあった。
昨日午後の降雪は少なく、大雪から1日経って雪も締まってきており、昨日に比べるととても楽である。
急斜面を登り切ったところで休憩。針葉樹林に太陽が差し込んできれいだ。
そのうちにスキーのトレースはなくなったが、ワカンの新しいトレースがその先も続いている。
同じルートを歩けるわけではないが、利用できるところは利用させてもらう。
2037mの台地に出ると、目の前に焼岳の双耳峰とボウルが見える。
風も弱く、素晴らしい天気だ。
ワカンのトレースは山頂に向かって続いている。
傾斜が増してくるあたりから、ボウルの中に入って登る。
途中で、ワカンの人が下りてきた。単独行だ。一人なのでずっとラッセルだったと言う。
雪が締まっているとはいえ、ワカンだとくるぶしくらいは沈む。この人は速い。
徒歩のトレースは斜度が急すぎるので、私たちはジグザグを切って登っていく。
北峰は硫黄のガスを噴き出している。
山スキーなので2人とも山頂へのこだわりはなく、北峰と南峰の間の火口の淵まで登り詰めて、終わりにした。
火口の向こうに笠ヶ岳が見えた。
一休みして、シールを外し、滑降の準備。下りは、下堀沢の左岸尾根を滑る。
中の湯宿泊者は売店のところまで旅館の車が迎えに来てくれるのだ。
ボウルを滑り始める。太陽に照らされた雪が良い状態とは言えないが、ターンはできる。
正面に乗鞍岳を見ながらの滑降で、ロケーションが素晴らしく、気持ちが良い。
写真を撮りながら下っていく。
登りでボウルに入ったあたりで、岩場の下を回り込むようにトラバースし、中堀沢側に移動する。
下堀沢に流れ込む小さな沢を通過し、目的の尾根に入る。
だんだん樹林が出てくるが、気になるほどではなく、大きなターンで気持ちよく滑る。
2000m付近から尾根上に沢地形が表れてくるので、左側の尾根を行く。
この沢も下堀沢に流れ込む沢だ。
その下で、急斜面に出会う。滑り込む前にGPSで現在地確認。
一段下ると再び傾斜がゆるみ、1738mの台地になる。うねっていて尾根筋がわかりにくい。ここでもGPSで方向確認。
ここから先は樹林が濃くなるが、隙間をたどりながら滑る。
最後は大正池の水門の下の橋に無事たどり着き、滑走終了となった。
後は車道を歩くのみ。2つになったトンネルは、非常出口案内灯が100m毎にあり、ヘッドランプ無しでもなんとか歩ける。
釜トンネル入口の中の湯売店は準備中の札がかかっていたが、中に人がおり、旅館の車を呼んでくれた。
<コースタイム>
中の湯 8:30 − 焼岳 12:30〜13:00 − 滑走終了 14:30〜14:40 − 釜トンネル入口 15:20
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