一ノ瀬川:大常木谷
2010.8.7(土)〜8(日)
岩間 田中 細田 戸島 吉田 みー(記)
どこに行くか紆余曲折あったが、最終的に近場の大常木谷に行く事になった。夏というのに見慣れた薄暗い奥秩父の沢で変化もないので、上まで詰める事にしたのだが・・・
8月7日(土)晴れ
朝6時に竜王役場に集合し、柳沢峠を越えて一ノ瀬に向かう。
金曜日の夕方に峡東で大雨が降り、笛吹川は紅茶色の濁流が流れていたが、一ノ瀬川は増水なし。
車一台を将監峠からの下山口になる三ノ瀬に回す。
身支度を整えていると一台の車がやってきたので「また細田さんの知り合いだよ。」と冗談を言っていたら、
「細田さん、お久しぶりです。」といいながら車を降りてきた。福島でも知人に会う顔の広い人だ。
踏跡に沿って本流に下り、本流を少し下って一つ目に出合う沢が大常木で、水量が非常に少なかった。
別の沢で会った釣人が「大常木で大崩落があって、淵が埋まって穏やかな沢に変わってしまった。」と言っていた。
ここ数日、雨が降らなかった事もあるが、釣人が言っていた通りに穏やかな沢だ。
五間の滝は膝くらいまでした水に入らないで登る事ができた。
大滝の前で休んでいると、突然の落石。上を見ると先行パーティーが高巻きをしており、淵の反対側に逃げる。
大滝の高巻は明確な踏跡を辿っていくと、悪いトラバースにはフィックスが張ってあった。
山女淵も随分小さくなった気がする、早川淵も深いところでも胸下くらい。
モミジ窪手前の左岸が大崩落しており、巨大堰堤のように沢を塞いでいた。
この調子で歩いたら、テン場に早く着き過ぎて、お酒がなくなってしまうので、
釣りをしたり、大休止を何度もとってゆっくり歩き、会所小屋跡にタープを張って泊まる。
3時頃から焚火を始め、いつものようにステーキ肉を焼いて、山女に塩焼き・ジャガバター・トン汁を食べて寝る。
8月8日(土)曇り
昨日は穏やかな沢に物足りなさを感じたが、焚火で宴会をするとなんだか満足した気分になるのが不思議だ。
更に水量が少なくなった沢は、短いナメが何度も出てきて奥秩父らしい雰囲気だ。
2つに分かれた15m滝は右側の滝をシャワーを浴びて登って楽しい。
その後は少しずつ倒木が目立つようになり、真っ赤なナメから花崗岩のナメに変わる頃には、更に倒木が増える。
忠実に本流を詰めていくが、太いシラビソの倒木が沢に詰まってジャングルジムのようになっている。
確かに藪漕ぎは全くないのだが、倒木帯は一時間近く続いただろうか、やっと沢がすっきりした頃、登山道にでた。
登山道で靴を履きかえ、将監峠を経由して三ノ瀬に下った。
すっかり荒れてしまった大常木は少し残念であった。奥秩父はいろいろの沢で荒れてしまったと話しを聞く。