大行沢〜カケス沢左俣 

(沢登り)

 

 

8月29日(土)〜30日(日) 

 

 

 

ぽち家 2名

雪稜  3名

 

 

 

 当初は只見方面に行く予定であったが、関東の天気予報もイマイチで、なんとか天気が持ちそうなのは東北。

桃洞沢との話しも出たが、ちょっとそれは遠すぎる。結局、仙台の二口山塊に行くことにした。

金曜日の夜9時に竜王役場に集合し、初めて首都高の新宿5号線?を通って東北道に入る事にした。

話には聞いていたとおり、大幅に時間短縮できて驚いた。

那須高原のSAで仮眠をとって、翌朝に仙台に向かう。

 

 8月29日(土)曇 時々 晴れ

 大東岳の登山口まで車で入り、身支度をしていると藪蚊が寄ってくる。

避難小屋に泊まる事にして、タープもエアマットも持っていく事をやめたので荷物が減ってうれしい。

林道を少し歩いた所の橋の脇からナメ床になっている沢に下りると、すぐにお楽しみのゴルジュ。

今回で3回目となるが、以前に来た時よりスラブが随分ヌメッていて、へつりに気を使っていたが、

水も冷たくないので、水に入った方が楽しく早いので、どんどん水に入っていく。

ぽち姉さんが絶妙にへつっていたので、真似をしようとしたけど落ちてしまい、

そのまま泳いでいって上がろうとしたら、トロの出口にホールドは全くなく、引上げてもらったりと楽しかった。

楽しかったゴルジュ帯が終わり、いくつもの短いナメを歩いていくと柱状節理の滝となる。

柱状節理の滝を過ぎると長い長い巨岩帯となる。

巨岩帯の途中で一本休み、まだかまだかと歩いていくと、右から大きな滝を持った京淵沢がやっと現れる。

京淵沢を過ぎれば、巨岩帯はもう長くはない。

2段10mの滝は、下段の滝より上段の方がヌメッていて良くなかった。ヨウコさんに上からロープを出す。

この滝を越えたら、巨岩帯の終了まで僅かで、巨岩が徐々に小さくなってくる。

沢が開けると巨岩帯が終わり、ナメが出てくるようになり、魚を釣りながらのんびり歩く。

短いナメとゴーロを何度も繰り返して進んでいくと、思わず歓声があがる綺麗な幅広のナメが現れ、やっと「天国のナメ」

ブナ林の中、ナメは穏やかに続き、やがてカケス沢との出合となる。

カケス沢を過ぎてもナメは続き、小屋までこんなに長いナメだったかな?と思った。

やがて左岸の高台に避難小屋が見え、ナメ滝を登ると避難小屋に出る。初心者にはロープが欲しいところ。

避難小屋には昨日から来ている八王子のパーティーが、既に焚火を囲んで食事をしていた。

「この焚木は元から置いてあったので使って下さい」と言ってくれたので、焚木集めもすぐに終わった。

塩豚・ベーコン・鶏肉と春雨のスープ、イワナの蒲焼とごちそうを食べて、カヤライズの中で薮蚊の心配もなく寝た。

 

 <コースタイム>

  登山口(10:00)−ゴルジュ終了(11:10)−柱状節理の滝(12:06)−京淵沢出合(13:45)−(16:25)避難小屋

 

 

 8月30日(日)霧

朝5時に起きてみると、外は霧が掛かっていた。

外に出て、朝食の仕度をしていると、風が吹くたびに雨がパラパラ落ちてくる。

少々天気は悪いが、昨夜の残りご飯の雑炊を食べて出発。

登山道をカケス沢の出合(北石橋の登山道)まで下り、対岸に渡ってカケス沢に入る。

すぐに出てくる二俣を左に入る。カケス沢は非常に水が少なかったが、フリクションがいい。

 左俣にある大きな滝の一つ目の3段50mの滝は、一段目を登り(初心者にはロープ必要)、

二段目と三段目を右岸から巻くが、ぽち兄さんは直登していった。巻きは明確な踏跡ないが、潅木も豊富で安定している。

 右から支流が入ってくると3mの滝が現れ、ジムのボルダー課題みたいな4級の滝。左から簡単に巻ける。

続く10mの滝は、出口辺りが少し悪い。右から簡単に巻く事ができる。

抜け口辺りが悪い10mの滝を上からロープを出して登ると、二つ目の大きな滝2段60mのスラブ滝となる。

一段目のスラブ滝を、ぽち姉さんがリードする。私だったら迷わず左岸の潅木帯から巻きに入るな〜。

一段目を上がると、その先にまだロープ1本分くらいスラブ滝が続いているので驚いた。

支点が取れそうもないので左岸から巻き、補助ロープで懸垂して沢に戻る。

 いくつかの小滝を越えていくが、出合から水量が少ない沢にも関わらず、なかなか水が枯れない。

最後に出てくる2段7mの滝はよくわからず、やがて水流がなくなり、すぐに沢筋は消えてしまう。

薄い藪を上に向かって登っていくと、傾斜がほとんどなくなった。

地図を確認し、西に向かってゆるやかに登っていったら、すぐに糸滝と北石橋を結ぶトラバース道だった。

 糸岳には誰も登る気がないので、そのまま北石橋に向かって下りていくが、急な下りが続く。

ぐんぐん下りていくと、カケス沢の右俣とぶつかり、北石橋を見物してカケス沢の出合に戻った。

 避難小屋に戻ると、大行沢を登ってきた高校生の10人以上のパーティーがいた。

荷物を片付け、登山道を下って車まで戻った。

ゆっくりしていると藪蚊にさされるので、二口温泉に向かうが、とても混んでいるので少し待った方がいいと言われる。

こんなに混んでいるのは初めてだったが、女湯は暫くしたら私達だけになった。

男湯は、避難小屋であった高校生の大パーティーが入ってきて、小さい浴室の混みようを想像しただけで笑えてしまった。

東北道の渋滞は、思ったより少なく、行きと同じ首都高経由で山梨まで帰った。

カケス沢左俣は右俣と違って、いずれの高巻きも安定していて、藪漕ぎらしい藪漕ぎもなく登山道に出る事ができる。

右俣のように変化に富んだ滝の連続でもなく、沢慣れたパーティーだったらロープも不用。

ナメとナメ滝で構成された沢であったが、フリクションが利くため、快適に登れる滝が多くて楽しかった。

 

 <コースタイム>

  避難小屋(7:00)−2段60m滝上(9:30)−登山道(10:22)−避難小屋(11:45)−登山口(14:05

 

 

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