南アルプス:シレイ沢 

 

(沢登り)

 

          

 

2008.0.6−27

 

 

  暁  みー(記)

 

  

 9月26日(土)曇り 時々 晴れ

前日の金曜日に2人の予定があう事がわかり、シレイ沢に行く事になった。

盛夏に比べて荷物も増えるし、女2人であまり荷物も増やしたくなかったので、30m×6mmの補助ロープにした。

 前日の金曜日は、甲府は少し強い雨が降った。芦安に向かう途中に釜無川を横切ると濁流だった。

 芦安に向かう道沿いの川も増水して、水が濁っていた。

 「増水が酷ければ一般道に行こう」という事で芦安の駐車場に向かった。

 夜叉神峠まで車を置きに行こうか迷ったが、結局、車を市営駐車場に停めてバスでシレイ沢出合まで行った。

 

  バスを降りるとシレイ沢は明らかに増水しているが、水も濁っていないので入渓する事にした。

 右岸に固定ロープがあったが、下の方がかぶっているように見えたので固定ロープにプルージックをつけて沢に下りる。

  すぐに出てくる5mの滝は、水量が多いが巻けないので右に逃げながら登る。

 出だしは急峻なガレで辛くて一人ではくじけそう。

 そのうち滝が連続するようになるが、水量が多くてとても登れないので、次から次へと滝を巻いていくが、

 どの滝にも明確な巻道がつけられており、大高巻する事もない。

  やがて沢が開けたので、滝を全て巻いてゴルジュ帯を抜けたらしい。

 傾斜が緩くなり、楽になるが、今までの沢で一番という程のヌメリで歩きづらく、滑らないように頻繁に手をつくと水が冷たい。

 次から次へと現れる滝は、どの滝か明確ではなかったか、左から階段状の沢が入り、やっと自分達の位置がはっきりした。

  右から枝沢が入ると、沢床は花崗岩となり、少々のヌメリはあるもののフリクションは全く問題なくなった。

30m一条の滝の手前の滝の巻道で、ハナイグチの群落があった。採りたいのは山々であるが荷物を重くなるのであきらめる。

その後もショウゲンが数本生えているのを横目に見ながら巻いていく。

この巻きが終わると一条の滝が姿を見せ、両岸に真っ白いスラブが現れ、特に左岸のスラブが異国のような雰囲気だ。

素晴らしい景色で、ザックをおろして今日初めて写真を撮り、しばらく景色を楽しんだ。

 一条の滝を左から巻くが、足元がグズグズしていた。

  更に進むと二俣になり、本流の右俣に入る。

 本流に入って間もなく崩壊地があるが、まだ時間が早いので南御室まで行く事に決め、最小限の水を補給して抜ける事にした。

 上部に行くにつれ風化が激しくなり、水流を避けて脇から登ろうとすると、大きな岩ごと崩れそうになる。

 本流をどんどん詰めていくと、どっちが本流かよく判らない二俣になる。

 右俣の左岸についた巻道を上がると、少し上で右俣を左岸に横切り、中間尾根に踏後が続いている。

 このツメも傾斜がきつく、ふくらはぎがパンパンになりながら、鹿道を拾いながら詰めていく。

 空が見えて風化した岩が見えているのだが、登れば登るほど稜線が高くなっていくようで辛かった。

 やっとハイマツが現れ、ハイマツがない所を縫っていくと稜線に出た。

  しばらく休んで快適な登山を下り、南御室でテントを張る。

 お腹ペコペコで、明日は下るだけなので、明日の朝ごはん用の「おしるこ」を食べてしまい、「きりたんぽ」も食べて

 18時過ぎにさっさと寝てしまうが、夜はすごく寒かった。(後に知ったのだが、立山で平年より12日早く冠雪したそうだ)

  

 

 <コースタイム>

   シレイ沢出合(8:43)−(10:43)左から階段状の沢−1条の滝下(11:41)−(12:20)二俣−稜線(1:54)

   −(16:10)南御室小屋

 

 

 9月27日(日)曇り 

 周囲がだんだん賑やかになり5時に起きた。

 昨日の残りの「きりたんぽ」に、お餅を追加して朝食を済ませて出発し夜叉神峠に下る。

 バスの時間まで1時間半もあり、ここまで車を上げておかなかった事を後悔。

 待っていても仕方ないので、ザックを置いて旧道を下りる事にした。

 でも、これが幸いし、秋の収穫を充分に楽しんだ。暁が小さいけどビニール袋を持っていたので助かった。

 最後は袋に入りきらず、手にも抱えて駐車場に戻り、夜叉神峠に車を回収に行った。

 寒かったけど、巻きもしっかりして、沢に下りる意外はロープも使わず、とても楽しい山行だった。

 

 

 <コースタイム>

   南御室小屋(6:22)−(9:36)夜叉神峠−芦安駐車場(10:35)

 

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