鶏冠谷 左俣・三ノ沢 −沢登り―
2007.9.2
天気:曇り
岩間 みー(記)
そろそろキノコが出始める季節なので、昨日近くの山に行ったがキノコはまだ出ていなかったので沢に行く事にした。
先週までの猛暑とうってかわって、9月中旬〜下旬の涼しさだ。
8時35分に駐車場を出発して東沢に向かう林道を歩いていく。林道下に見える川の水量はとても少ない。
吊橋を渡り河原に下りた所で身支度を整え、鶏冠谷の出合に向かう。
鶏冠谷出合は、この先に魅力的な沢があるとは思えないほど暗くて狭い出合だ。
12m魚止めの滝を右から巻いて上に出るとナメが出てくるが、ここ最近は雨が少ないのでナメ床がヌメっている。
水量は少ないが岩肌が白いので、鶏冠谷はいつ来ても綺麗だ。
15m5段ナメ滝は、それぞれのナメ滝がきれいな円錐形の滝壺を持っており、この沢のビューポイントの一つだ。
5段のうち巻いたのは二段目の滝で、右から巻いて左にトラバースして三段目の滝に出る。
トラバース途中に一手悪いところがあったが、そこに残置ピトンがあった。
20m逆くの字の滝はロープを出して登る。出だしと下部に1つずつと右壁に残置ピトンが3つあった。
ヌメっていて怖かったので、最後は右壁にある残置を摑んで上に出ようとしたが「左の水流を行け」と言われる。
あの腐ったシュリンゲもいつ切れてもおかしくないので、水流を行くのが妥当だろうが・・・
滝上の大きな石にシュリンゲをかけてビレーするが、
岩間はスルスルと登ってくるので、エイトカンではロープをたぐるのが追いつかず、ロープはたるみっぱなし。
ルベルソでも懸垂できるし、エイトカンよりルベルソ持ってくれば良かったかなと思った。
逆くの字の滝上は、沢幅が狭くなり小滝が続くが、いずれも問題なく越えていく。
水に浸かりたくなかったので二条ナメ滝は右から巻き、扇状のナメ滝を越えた上が二俣。
左俣に入り、トイ状ナメ滝を登り、6m大岩の滝は濡れたくないので左から巻く。
その上のボコボコしたかぶった滝は右から巻き(たぶん、もうひとつ滝を巻いたと思う)
巻きからおりた所の10m程の滝を、滝の右端を内面登攀みたいになって登ると、左から一ノ沢が入ってくる。
この上のかぶった滝も右から巻く。(ここも、2つ滝を巻いていると思う)
しばらくしてガレ場が出てきて、これを過ぎると左から二ノ沢が入る。
20m4段の滝は、抜け口で水を浴びてよくないので、上からロープを出してもらって越えると、間もなく三ノ沢出合だ。
三ノ沢出合は、枝沢のようなパっとしない感じだが、すぐ奥に20m3段の滝が見えるので三ノ沢とわかる。
20m3段滝は近づいてみると、さほど傾斜はないがヌメっていたので緊張した。その後もナメというのかスラブが延々と続く。
いくつかの滝を快適に越えていくが、枝沢だけは見落とさないように注意しながら登っていく。
1800mを越えたあたりで水をくむ。その後も、チョロチョロとわずかな水流が2000m位まであった。
やがて沢筋はどっちが本流なんだろうと考えてしまう二俣に出る。
左は大きな倒木が1本横たわっており、右は下部がかぶり気味の岩。川床の方が少し高い右に入る。
ここから上は、やや荒れ気味で浮石も多い。
高度もぐんぐん上げていくと、正面にマッターホルン状の三角の岩。これがマッターホルンかと思うとちょっと笑えた。
その先のスラブ左のルンゼを行くと、左上に稜線が見えるので樹林帯に入る。
最後はシャクナゲの藪漕ぎだが、シャクナゲの藪漕ぎはわずかで登山道に出る。
下山は鶏冠尾根の下降となる。
今日はガスっていて道が分りにくかった。第三岩峰にある標柱を見学して下山。
懸垂地点の少し手前の岩稜で、上から見たら降りられそうもないと思い、道を探したが見つからなかった。
仕方ないので下り始めてみたら大丈夫だった。岩にも矢印が書いてあったので正解ルート。
懸垂地点では、岩間が「クライムダウンできそう」と言ったが、疲れているし懸垂で下りた。
鶏冠尾根にもツアーが入るようになったので、赤テープも増えて下山は楽になったが、ガスっているとわかりにくい。
暗くなる時間も迫ってきたので、岩稜も終わり傾斜が緩くなってからは、何度も滑りながら小走りに下りた。
これからは、日も短くなってくるので、もう少し早く出発しようと思った。
(コースタイム)
駐車場(0:50)入渓点(1:25)逆くの字滝上(0:20)二俣(0:50)三ノ沢出合(1:50)登山道
(3:35)入渓点(0:45)駐車場