神宮川笹の沢〜口の鬼の窓〜黒川喜平次谷〜

鬼の窓〜大岩山〜日向山北東尾根


2018年7月13日〜14日
メンバー  みー  岩間(記)


 山と高原地図の「北岳・甲斐駒」で甲斐駒ケ岳の北側に大岩山と言う山があります。

そのすぐ上に「鬼の窓」・「口の鬼の窓」と書かれた場所があります。

またこの付近の沢の名前ですが、「山と高原地図」・「1/25000地形図」ですと、「口の鬼の窓」を超えた黒川源流は「黒津沢」とありますが、

「日本登山体系」によるとこれは間違いであり正しくは「喜平谷」と書いてあり、

笹の沢の「アレ沢」の手前で左岸から流入する沢が「黒津沢」となっています。甲斐駒ケ岳の研究で有名な恩田善雄先生も同じことを書いておられます。

いずれにしても、甲斐駒山域随一の静寂境です。どんなところでしょうか。

濁沢の笹の沢から「口の鬼の窓」に登り、黒川に下降、右俣を詰め「鬼の窓」へ登り、大岩山・日向山北東尾根下降と一周ルートを考えました。

 

<一日目>

 白州のサントリー横の林道を車止めのゲートから歩き始めます。

この間までの大雨の影響か、流れが濁っています。遡行に少し不安を覚えます。

本流と笹の沢の二俣までくると本流は濁っていますが、笹の沢は濁りがありません。本流は上で土砂でも出ているのでしょうか?

何故か今は神宮川になっていますが、以前は濁沢と呼ばれていました。今でも山ヤさんの間では、濁沢の方が通りが良いようです。

 笹の沢に入ると、大きな滝が続きます。直登したり、巻いたりしながら標高をどんどん稼ぎます。

いったん小滝が続く落ち着いた渓相になりますが、またゴルジュありナメ滝あり、足元をイワナが走り、飽きることがありません。

一日目は黒津沢出合に泊まりました。

テン場に早く着いて毛バリで岩魚を釣ると行ってみーは釣りに行きましたが、糸を絡ませただけで何も釣れず戻ってきました。

 

<二日目>

 笹の沢本谷の詰めは右側の垂直な岸壁と左の急斜面に挟まれた狭いガレたルンゼです。

「口の鬼の窓」のコルに上がると三角点みたいな石柱が在ります。

思っていたよりガレがひどくなく、問題なく東の鬼の窓に出られました。

展望がきかないので、三角点で無いことは確かです。

何か書いてないか見ましたが、わかりませんでした。

 黒川への下降は簡単で短く、30分もかかりませんでした。

まだ午前10時位ですので、喜平谷を詰め「鬼の窓」に向かいます。

 喜平谷も笹の沢より一回り大きいイワナが走ります。でも、もう仕掛けがないので釣りはできません。

小滝がいくつかありますが、特に難しいところもなく遡行できます。

ヌメッて登れない小滝の巻きが、アザミと木苺の密藪で痛くてきつかったです。

鬼の窓の詰めも、笹の沢以上のハングした岩壁に挟まれたV字状のルンゼでした。

 登りあがると、普通の鞍部でした。「口の鬼の窓」みたいな石柱は無く、かわりに大きな苔むした岩が有りました。

「窓」というのは、コルことであることはよく知られています。剣岳の「大窓」・「小窓」などが有名です。

しかし、恩田善雄先生の「甲斐駒ケ岳ー私の覚書きー」には「口の鬼の窓」・「鬼の窓」も稜線上のコルからは解りませんが、下から登ってくると岩壁に囲まれた急な狭いルンゼです。

昔は鋸岳の「鹿窓」みたいに岩穴だったのでしょうか?ガレた岩は崩れた跡なのでしょうか。

 この日はコルから少し登った稜線上の平に水をくみ上げタープを張りました。

テントと違いどこにでも張れ、寝れます。でも、この先が傾斜がきつくて大岩山までは寝られそうなところはありません。

 

<三日目>

 翌日は登山道を帰るのできが楽でした。

大岩山から日向山に向かう途中、八丁尾根から烏帽子岳が見えました。この尾根を正月山行で歩いた時は、まだクサリや梯子などなく大岩山からは懸垂下降でした。

甲斐駒ケ岳までラッセルで3日かかりました。

日向山からは北東尾根を下りましたが最後は懸垂を何度かして車に戻りました。
洗ノ沢へ秋の紅葉を見ながら沢登り

/13 ゲート(9:40)―笹の沢(10:28)−黒津沢出合(14:25) 

7/14 黒津沢出合(6:57)−東の鬼の窓(9:24)−喜平次谷(9:54)−東の鬼の窓(13:03)―ビバーク(14:28

7/15 ?

     

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