役内川三滝沢〜赤湯又沢下降〜虎毛沢

 

2012931 

 

  メンバー 岩間   みー(記)

水曜日の夜、仕事が終わった後に出発。

北関東道までは順調に進んだが、東北自動車道で事故通行止めになってしまった。

通行止め解除をしばらく待っていたが、NEXCOに電話したら当分は解除になりそうもなかったので、高速を下りて一般道を走り、その先のインターからまた高速に入った。

結局、那須高原S.Aまでしか行けずに仮眠する事になった。その夜は8月とは思えない寒い夜だった。

 当初の予定では、7月28日に三滝沢の途中まで進んでおいて、赤湯又沢の温泉でゆっくりしようと思っていたが、通行止めで予定も狂ってしまったので、28日は鳴子温泉で遊んでから秋ノ宮に移動し稲庭うどんを食べて温泉に入って、水上林道入り口で泊まって翌朝早い時間に出発する事にした。

水上林道で車を止めたらアブがいた。

 

8/29

朝4時に起きて5時半に出発。

水上林道を下り歩いていくが、草に覆われていて歩きにくい。ワルイ沢出合の手前では林道が崩壊しているので沢に下りる。

朝からアブがまとわりついてくる。ここのアブは早起きだ。6時過ぎから活動している。

堰堤の手前で林道にあがり、堰堤を越えて沢を歩いて1時間程で三滝沢の出合となる。

三滝沢の出合のスナブ滝はヌメッているので、岩間が空身でフリクションを利かせて滝の左を登り、荷揚げをして越える。

スラブ滝の上は素晴らしい白いナメが広がっていた。気が付いたらアブもいなくなっていた。

傾斜もない白いナメが延々と続き、時々ナメ滝を交える。

岩間が空身で登ったスラブ滝と上からシュリンゲを出してもらった小滝があるが、それ以外は快適なナメであった。

今年のお盆の頃の大雨のせいと思われる倒木がところどころ横たわっていた。

だんだん沢が狭くなってきて倒木もうるさくなり、尾根に近そうな枝沢に入って少し藪を漕いで尾根に出た。

 登山道を少し虎毛山方面に進み、赤湯又沢の左俣左支流から下降をした。

以前、湯ノ俣沢から登って赤湯又沢を下降したときは、左俣右支流を下降したが、今回の左支流の下降の方が簡単で距離の短い。

懸垂下降の必要もなく、灌木を掴んでの下降もほとんどなく、ナメ状のところが多くで下りやすかった。

右俣と合流すると水量は多くなり、硫黄の臭いもして水温もなんとなく暖かくなる。

左から滝を巻いて下りてしばらく歩いていくと、左岸に噴煙が見え、私の身長よりも伸びたフキノトウが茂ったビバーク地に着いた。

タープを張って、蚊がいたので蚊帳も吊って、テン場を整備する。オンドルの上はとても暑い。

焚き木を集め、温泉卵をセットして、右岸に真水を汲みにいくがチョロチョロとしか流れていなくて水汲みに時間がかかった。

 温泉卵を食べて酎ハイを飲んでいたら温泉はどうでもよくなった。

ミネストローネ、ミノと豚肉のしょうが焼きを焚火で焼いて、自家製フランスパンを温めて夕食をのんびりとった。

夜はやっぱり暑かった。夜は小雨が降っていたようだ。

 

 <コースタイム>

水上林道入口(5:30)−三滝沢出合(7:31)−二俣(10:31)−登山道(10:22)−赤湯俣沢二俣(13:23)−オンドルビバーク地(14:04)

 

平らなナメが続く三滝沢

ナメ小滝が続く

温泉卵が外せない。でもちょっと熱すぎた

 

7/30

 朝には小雨も止み、7時前に出発。

相変わらず、生ぬるいゴーロを歩いていく。

ゴルジュっぽいところを過ぎると、時々ナメも現れるようになりが虎毛沢の出合までは先が長い。

 やっとゴルジュとなって虎毛沢の出合だ。

出合の小滝は左から下り、対岸に渡ってへつって虎毛沢に入る。

虎毛沢はやっぱりきれいだ。とうとうと流れる明るい沢は、日常を忘れる。

岩間は竿を出すと釣れたのはヤマメであった。

 一瞬雨が降るがすぐ止んで日が差すのを何度か繰り返している安定しない天気だ。

カッパドキアみたいなナメが出てくると、その先はナメが頻繁に出てくるようになってとても綺麗だ。

だんだん魚影が濃くなってくるが、瀬にでているので近づくとみんな逃げてしまって全く釣れないので諦める。

こんなにいるのに〜と思ってしまう。

 虎毛沢も倒木が少し目に付いた。今年の夏は天気が悪くてあまり人が入っていないようだ。

以前は巻いたと思われる少し大きい滝は岩間が空身で登り、荷揚げをして登る。

その先で上からロープを出してもらって登る。

深い淵は胸まで浸かって右岸に移ってスラブをへつって小滝の上に出る。ここも上からロープを出してもらって越えた。

天気が不安定なので、虎毛避難小屋まで行く事にして、虎毛の右俣に入ると水が濁っていて、沢床に土が積もっている。

なぜなんだろうと思いながらも歩いていく。

だんだん疲れてきたので、やっぱり途中で泊まろうかと思ったが、右俣にはテン場がない。

暫く歩いていくと、遠くに土砂崩れと倒木が詰まった光景が目に入った。

大人でも抱えきれない程の太い何本もの木が、土砂崩れでなぎ倒されて重なりあっていた。

倒れて間もなく葉が生い茂っているため、乗り越えるのが更に大変だ。その上雨にも降られた。

この光景は一か所だけでなく、二俣までは継続的に続き、二俣を過ぎても断続的に出てくる。

たぶん一時間以上、土砂崩れと倒木で時間を費やしたと思う。

 上部にくると土砂崩れもなくなり、快適な沢となる、どんどん高度を上げる。

やがて水がなくなり、最後は登山道に向かって藪漕ぎをして登山道に出た。

登山道はガスっていて風もあって夏とは思えない寒さだ。

暗くなり始めた登山道を避難小屋に向かってのぼり、それでもキクラゲを収穫し、ヘッデンが必要になる前に避難小屋に着いた。

 避難小屋には一人先客がいた。服を着替えてさっぱりして、ミルクティーを飲んで温まってから食事の準備をした。

ヤマメを醤油とお酒で煮たら絶品であった。

今日はやたら寒い。タープ一つで雨に降られて焚火もできなかったら、寒かっただろう。小屋まで頑張ってきて良かった。

暖かい小屋でシュラフに入って寝た。

 

 <コースタイム>

ビバーク地(6:58)−虎毛沢出合(8:19)−虎毛右俣出合(13:58)−登山道(17:45)−避難小屋(18:35)

 

虎毛はきれいだ

きれいなナメが何度も出てくる

右俣はこんな状態が二俣上まで続く

 

7/31

 朝5時半頃に窓から日が差し、目が覚めた。

山頂より先まで歩いて行ったら湿原があった。山頂に池塘があると思っていたけどそうではなかった。

濡れた服やザックを朝日に干して乾かしてから、ゆっくり出発。

 登山道を下り、登山口に荷物をデポして車を回収に歩いて行く。

峠の駅でジュースを飲んで、更に車道を歩いて湯ノ俣温泉に向かう道に入ると、またアブがついてくる。

さっさと着替えて車に乗ったつもりが、車の中にアブが入っていた。

登山口に荷物を回収にいって、また稲庭うどんを食べて、鳴子温泉に向かった。今日も鳴子で温泉三昧、うなぎ湯にも滝の湯にも入って鳴子は楽しい。

 翌朝も滝の湯で朝風呂に入って、大矢P.Aで餃子定食を食べて帰った。

 

 <コースタイム>

避難小屋(8:15)−(11:15)登山口(11:35)−水上林道入口登山道(13:23)

 

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