やっぱり雪の下だよ

八ヶ岳 裏同心ルンゼ

 

 

2009.1.11 〜 12

 

岩間 堀内 畑 ヨウコ   みー(記)

 

南嶺会と一緒になりました

森北さん 渡辺さん

 

 

 

 

風雪の中、森北さんが撮った写真です。

私はカメラを出す気にもなりません。

 

 

 

 1月12日(日)晴れ のち 曇り

  朝8時に小淵沢の道の駅に集合し、美濃戸まで車で入り赤岳山荘に向かう。

 今年も山小屋とは思えない赤岳山荘泊まり。小屋に泊まるのは1年を通してこの時期の赤岳山荘のみ。

 宴会も気兼ねなくできるように個室をお願いした。

 なんと、通された2階の部屋はペンションのようなベッド付きの広い部屋で、床暖房かと思うほどの暖かさ。

  夕御飯を美味しく食べられるように、宿泊しないとできないアイスキャンディーで遊んだ。

 一人3本ずつ登って手が張ってきたので、暖かい部屋に戻って夕食前の宴会をした。

  赤岳鉱泉の夕食は「野菜ステーキ」と書いてあったので、茄子やネギの「野菜のステーキ」と思ったと言ったら笑われたが

 まさかボリューム満点の牛ステーキが出るとは誰しも思わず驚いた。赤岳鉱泉は全くお買い得な山小屋である。

 偶然一緒になった南嶺会のお二人が、夕食後に広くて暖かい私達の部屋に遊びにやってきた。

 

 1月13日(月)雪 風強し

  南嶺会の一人が腰の調子が思わしくないというので、その方は小屋で留守番、もう一人の方は私達と一緒に行く事になった。

 今日は朝から雪が降っているが、昨日と比べ暖かい。

 裏同心は雪の下ではないか?と思いつつも出発。アプローチの雪の量からしても「たぶん雪の下だろうと」思いながら歩いていく。

 

  F1:  埋まっていなかった。アイス2回目のヨウコさんのみロープを出し、残り5人はフリーで越える。

  F2:  ほとんど雪の下、最後に長さで数メートルだけナメが出ていた。

  F3〜: F2でロープを出していた先行パーティーを追い抜くが、氷はどこへやら、ただただトレースの跡もなくラッセル。

  最後の氷:岩間は「フリーで登るのは厳しい」とヨウコさんと右の氷がない所から上がった。

       私は岩間がフリーを嫌がる氷の状態を甘く見てリードするが、鬼のように氷が硬い。

       バイルを振ると表面の氷は割れるし、アイゼンの爪もきまらない。スクリューさえ簡単に入らない。

 フィフィにぶら下がって両手で一生懸命ねじ込む。長いスクリューだったので余計に大変だった。

       岩間が上からスクリュー1本打ってシュリンゲ垂らしてくれるというので甘えるが、

       やっぱりスクリューは入りにくく、バイルでスクリューを回していた。

       バイルを力いっぱい打ち込みながら、やっとペツルが打ってある終了点につくがヘトヘト。

       フォローで登ってきた森北さんもスクリューを抜くのにも硬かったと言っていた。

        畑さんが厳しいラインからリードしたが、リーシュをすり抜けたバイルを残し、足を滑らせフォール。

       バイルを1本下ろし、上からロープを出してバイルを回収しながら登った。

       もう1パーティーも登っていたので少し時間が掛かってしまった。

  この上からの積雪量は非常に多く、目線を越える高さのラッセルが大同心稜近くまで続いた。だから裏同心は嫌だといったのに・・・

 気温は−12℃と低くないのだが、風も強く雪が頬にあたり体感気温は低い。

 大同心稜に出ると風は幾分和らいだので、暖かい飲み物を飲んで下り始める。

 いっきに高度をさげて風のない樹林帯に入ると暖かく感じたが、雪は激しく降ってきた。

  赤岳鉱泉で南嶺会のお二人と別れて帰路に着いた。

 

 

 <コースタイム>

  赤岳鉱泉(7:45)−大同心稜(11:35)−赤岳鉱泉(12:53)

 

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