栂池スキー場~雪倉岳~朝日岳~親不知

          (栂海新道)

  

201//2-2013//

 

岩間 田中  みー(記)

 

5/2 晴れ

3泊4日、下山日旅館宿泊の計画で、5/2は休みをとる。

5時に竜王役場に集合の予定であったが、私が目覚ましを掛け違い、出発が1時間近く遅くなってしまった。

 

中央道で安曇野ICまで行き、白馬を越えて栂池スキー場まで行く。

ゴンドラとロープウェイを乗り継いで栂池山頂駅まで行く。

山頂駅から右の尾根に取付き、腐った雪の上を歩き天狗原に向かう。初日で荷物も重いため、ワカンをつけた。

天狗原にはヘリスキーの人達がたくさんいた。ヘリ代は天狗原まで1万円。

白馬乗鞍岳までの登りは、更に雪が腐っていて、たくさんの人が歩きボコボコになって歩きにくい登りだ。

白馬乗鞍岳の山頂付近は雪が溶けている。

登山道は白馬大池小屋のほうに回り込んで緩やかな尾根を登っていくが、遠回りなので白馬乗鞍岳からダイレクトに船越ノ頭に取り付く事にした。

しかし、ワカンを履いていても沈んで疲れてしまうだけなので、明朝のクラストしているうちに登ることにして、今日は取付き手前のコルに泊まる。

晩御飯はステーキとシチューとフランフパン。

テン場を整備しながら自分の酎ハイは飲んでしまったので、田中社長が持ってきた赤い梅酒をもらった。これが甘くて美味しい。

 

<コースタイム>

 栂池山頂駅(10:10)(13:15)白馬乗鞍岳-(14:24)船越ノ頭取付

 

 

5/3 晴れのち雨

 朝4時に起きて出発、クラストしているのでアイゼンをはいてサクサクと快適に登れる。

蓮華岳が近づくと、だんだん風が強くなってきて、風が当たらないところで休む。夏道が出ているところは歩きにくい。

三国境まで行かず、傾斜が緩くなった斜面を雪倉岳方面に向かってトラバースしていく。

雪が安定していたので尾根沿いに鉢ヶ岳を越えず、雪倉岳避難小屋に向かって真っ直ぐトラバースした。

避難小屋が近づくと風は暴風になり、立っていられないほどの横風が吹く。風の呼吸の合間に進んでやっと雪倉避難小屋に着く。

雪倉岳の斜面にはたくさんのスキーヤーがいた。

避難小屋の中でゆっくり休み、雪倉岳を登る。ここはダイレクトに風が当たらないので助かる。

雪倉岳を下り出した頃はまだ天気が良く快適に下っていくが、尾根沿いに下ると岩壁で行き詰るので右に回り込む頃からガスが出てきた。

2350m辺りから右の小尾根にのって下っていくが、ガスが出てきて行く方向が掴めない。

時々出てくるトレースを拾いながら下っていくが、トラバースしている斜面でトレースがなくなり、ガスが晴れるのを待つ事にした。

小雨が降り出したので、カッパの上着だけ羽織った。

偶然わずかに残ったアイゼンの跡を見つけたので、トレースを追ってトラバースを続けると、地形的に赤男山に向かう尾根に出たようだった。

トレースはなくなり、雨風とも強くなってきて行く方向はガスで全く見えない状況の中、平らな場所があったので、ここでテントを張る事にした。

すっかり冷えた身体に、温めた赤い梅酒はとても美味しく、田中社長のお酒であるがどんどん飲んだ。

ガスをたいて濡れた服を乾かした。

 夜になると雨は止んできたが、風はなかなか止まなかった。

明日もガスっていたら引き返すしかないな~と思いながら寝袋に入った。

 

 

 

<コースタイム>

  船越ノ頭取付(5:56)(6:46)小蓮華岳-(9:27)雪倉避難小屋

(10:35)雪倉岳―(13:50)赤男山トラバース前の尾根

 

 

5/4 晴れ

朝起きると快晴でうれしかった。

私達がいたのは昨日思った通り、赤男山手前の尾根上だった。

今日は景色が見えるので、トレースがなくても問題ない。赤男山を巻いて行き、朝日岳の登りに入る。

朝日岳の登りには2人組のトレースがついている。

先行パーティーがクラストしているうちに歩いたところはトレースがないが、雪が柔らかくなった時間に歩いたところにはトレースがある。

朝日岳の山頂を越えると緩やかな尾根になる。テントを張った跡があり、このパーティーも昨日は天気の急変で行動をここで止めたのだろう。

長栂山を過ぎると登山道は尾根と外れている。

雪山は尾根を歩くのが正攻法であるが、尾根に道がないのは密な針葉樹林帯の可能性が強いので、地図と地形を見ながら夏道があるだろうと思われる所を歩いていく。

黒岩平への下りは、栂海新道のハイライトある。素晴らしい景色である。夏はネマガリに覆われているだけかな?

スキーが滑れたらさぞかし気持ちいいだろう。

黒岩山までくると、今日の行程の半分以上を来たことになるので少し安心した。

この先は尾根に雪がついていなところも多く、アイゼンをはいたまま歩くので疲れる。

サワガニ山と急な登りと下りの雪が溶けた小ピークをいくつか越えて、やっと栂海山荘に着いた。

今日は小屋の中で快適だ。荷物もテントの外でいいし、テントの中は広い。

ここまで来れば明日は下山できるので気分も明るい。

 

 

 

<コースタイム>

  

テン場(5:20)(6:29)朝日岳取付―(9:27)朝日岳-(11:23)黒岩山

(13:35)サワガニ山―(16:10)栂海山荘

 

5/5 曇りのち雨

今日はどんよりした天気だ。出発しようとした時に雨がパラパラした。

5/3のように天気が急変した時の事を考え、カッパのズボンをはいて出発。

雨は時々パラっと降るだけで、時より日差しもある天気の中を歩いていく。

稜線上に雪がついていない所も多く歩きづらい。白鳥山まではアップダウンを繰り返すだけで標高は変わらない。

白鳥山が近づくにつれ、稜線上の雪はブロック状になり、一度は荷物を降ろしてブロックを乗越す。

最後の雪壁状のところをピッケルを使って登ると、アンテナが立っている白鳥小屋だ。

白鳥小屋からの下りは最初のうちは傾斜も緩く快適であった。

しばらくすると夏道が出ているところもふえてきて、この先に登り返しがないところまできてアイゼンを外す。

急な下りを一気に下ると坂田峠になる。

 ここからが長かった。尻高山まで登り返しが以外と長く、この頃から雨が降り出した。

その後も入道山への登り返し、それでもコシアブラとタケノコを収穫しながら下っていく。

高速を走る車の音が近くになるとなぜか分岐が現れた。

わかりにくいところに看板があったが、左を下る。

 下から犬の声が聞こえ林道を横切ると、今日のお宿「親不知観光ホテル」についた。

雨でびしょ濡れになっているのでガレージを借りて、干し物と荷物を置かせてもらってチェックイン。

こんなびしょ濡れのまま、駅でテント泊まりでなくてよかった。

 酎ハイを飲んでお風呂に入って、豪華海鮮料理、タコシャブや白エビのかき揚げやホタルイカ・・・

社長が具合悪くて食欲がないというので、遠慮なく食べて、生ビール飲んで熱燗飲んで、またお風呂入って・・・

すごく料理がおいしい宿だった。ゴールデンウィークというのに9000円以下(お酒別ですが)

 翌朝もお風呂に入って、ホテルの車で親不知の岩壁の展望台によってから駅まで送ってもらった。

北陸本線、大糸線を乗り継いで、白馬大池からタクシーで車を回収に行き、ジンギスカンを食べて帰った。

 

 

 

<コースタイム>

  栂海山荘(5:30)(10:03)白鳥山―(12:32)坂田峠

  -(16:28)親不知観光ホテル

 

 

 

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