奥秩父 

徳和~大ダオ~国師ヶ岳

 

 

 

2012/1231-2013/1/2

 

1231 晴れ

今年の寒波は強くて、他人のトレースを当てにしてまで南アルプスに行く気もせず、奥秩父の中で一番山深い国師ヶ岳に行くことにした。

登山届の箱がどこにあるかわからなかったので、朝、日下部警察署に寄って提出していったら、「西沢渓谷周辺で遭難者を探しているので見かけたら連絡下さい。」と言われた。

前日は土砂降りだったので心配な話であった。

甲府盆地でもクリスマスには雪が降ったのに、30日に土砂降りとなって麓では雪が溶けてしまった。

徳和のゲートまで雪が融けて車で入るには楽であったが、雪が出てくるまではスノーシューを背負わなくてはならず重い出発となった。

 林道を1時間ほど歩き、登山道に入る。登山道は何度も沢を横切りながら沢沿いを進んでいく。

「山の上から猟銃の音がした。服部文祥かもしれない」なんて言っているが私は空耳ではないかと軽く流した。

登山道を登っていくと、上から親子連れの2人組が下りてきた。知っている人だと挨拶したが、どうしても誰だか思い出せない。

そしたら、本物の服部文祥だった。ちゃんと猟銃も持っていた。山で本物に出会うなんてすごい経験だ。

少しだけ話しをして別れた後、記念撮影を忘れた事に気が付き、ちょっとガッカリ。

 沢沿いの道を更に歩き、山の神が近づいてきてスノーシューを履く事にしたが、ゴムのベルトが劣化していて切れてしまった。

ガムテープやビニールテープで補強しても、少し歩いているとゴムのベルトは、サナダ虫のように次々と切れていってしまう。

ザックについているテープバンドやピッケルバンドを試行錯誤して、なんとかスノーシューを固定できた。

 大ダオに出ると、服部親子の縦横無尽の足跡と黒金山方面から続いているワカンの2人の足跡があった。

前日の雨でクラスト気味の雪は、スノーシューには、なかなか快適である。

ワカンの足跡は時々消えたり、雪で足跡が消えかかっていたりと、あの雨の中を歩いたのだろうか?

雪が締まっていたため予定よりも先に進み、ゴトメキの登りの手前の風の当たらない樹林帯で泊まる事にした。

 

<コースタイム>

徳和林道終点(8:20)-(9:23)林道終点―(13:43)大ダオ―(14:59)ゴトメキ登り手前テン場

 

 

1/1 晴れ

今日は気温も低くて、雪のクラスト気味で快調。

ゴトメキを過ぎて、林道に下りるとシラベ平。ここからまた緩やかに登りが始まる。

暫く歩いていくと、先行者がテントを張った後があり、そこからはトレースがしっかりついているのだが、

ワカンとスノーシューは歩く幅も違うし、沈み込み方も違うので、このトレースはありがたいのか面倒なのか?

奥千丈岳の山頂は風が当たらなくて平だったので、ここにテントを張って国師ヶ岳をピストンする事にした。

空身になって歩くと、スノーシューでは雪の上をサクサク歩いていけるので、ワカンで沈み込んだトレースを避けながら登っていくと北奥千丈となり、一旦下って国師ヶ岳の登りとなる。

2人組のワカンのトレースは金峰山方面に続いていた。国師ヶ岳方面にはスノーシューの跡が残っていた。

国師ヶ岳をピストンし、来た道を下っていって奥千丈まで戻った。

樹林帯なので風が全く当たらなかったが、一晩中、風が吹き荒れていた。

 

<コースタイム>

 テン場(8:10)-(9:02)ゴトメキ-(9:47)シラベ平―(11:54)北奥千丈(12:18)-(14:20)国師ヶ岳―(15;58)北奥千丈

 

 

1/2 晴れ

今日は来た道を下るだけ。

応急処置をしたスノーシューも持ちこたえていた。今朝もクラストしてサクサク下っていく。

大ダオでは吹きさらしの中、単独の人がテントを張っていた。

できるだけスノーシューを履いて下って、途中からスノーシューを背負う。

下りの途中でもう一泊しようかと思っていたが、順調に下ってきたので、みー猫も一匹で留守番しているので、今日中に帰ることにした。

最後の林道が意外と急でコンクリート敷きなので足が辛い。林道歩きで両足に2つずつマメができてしまった。

 車に戻り、温泉に入って、日下部警察署に下山の報告にいったら、年末に遭難した人が凍死で見つかったと悲しい報告をきいた。

トレースがあってちょっとガッカリしたが、強い寒気が入った年末年始であったがスノーシューが快適な奥秩父を楽しめたし、服部文祥にも会ったのでそれなりの山行となった。

 

<コースタイム>

 北奥千丈(8:52)-(10:00)シラベ平―(10:49)ゴトメキ-(12:13)大ダオ-(14:08)林道終点―(15:00)徳和

 

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