御所山~オオナジカ峠~鳳凰

 

201112302012/1/1

 

岩間  みー(記)

 

    

 

 

 

 

 

 

12月30日 晴れ 

昨年は大雪で、千頭星までも辿りつけなかったオオナジカ峠から鳳凰へ行くこととなった。

今年は家から見える山は雪が少ない。初日の水の心配をしながら、みー猫に4日分のご飯と水をいれて留守番を頼んで家を出る。

青木鉱泉までの林道は、12月10日で、御座石鉱泉との分岐でゲートが下りてしまい、そこから歩く事となる。

昨年は、林道からくるぶしまである雪道であったが、今年は全く雪がない。

乗り越すにも苦労した巨大排水官の上にも橋が掛かっていたので、登山口までは早かった。

御所山の登山口にくると、地面に雪が薄っすらと雪がかぶっていたが、登山道は判別できる。

一度だけ、登山道を見失ったが、間もなく登山道を発見して登山道を歩く。ロープが張ってある所や携帯用?アンテナもあった。

雪も少なく登山道がわかったので、あっさりと御所山に出た。昨年はワカンをはいても股下ラッセルであったが、今年は笹原が出ている。

この雪の少なさでは綺麗な雪を取るのが大変だと思いながら歩いていき、甘利山からの道と合流する。

千頭星山の登りは北面で雪がそれなりに出てきたが、山頂は日当たりも良いので雪は少ない。

雪が少なく予定よりかなり早い13時前に山頂についてしまったが、峠まで下ったら雪がなくなる心配があるので、千頭星の山頂で泊まる事にした。

唐松林の少し下まで綺麗な雪を取りにいってのんびりしていると、甘利山麓から車道を延々と歩いてきた単独の男性がやってきた。

やることもないので、薄明るいうちから寝てしまった。夜はピーピーと鹿が鳴いていた。

 

<コースタイム>

ゲート(6:40)-(7:42)御所山登山口-(10:40)御所山―(12:37)―千頭星山

 

12月31日 晴れ 

朝5時過ぎに起きると、標高1900mのわりには寒くて、テントの中が白く凍っていた。

昨夜の残りご飯を雑炊にして朝食を済ませて出発する。

千頭星の登りで増えた雪も、オオナジカ峠の稜線は日当たりが良く、雪が残っている程度であった。

途中のガレ場にはロープが張ってあるが、地面が凍っているのと重い荷物で歩きにくい。

夏道が簡単に判別できる程度の雪で、2回大きな岩峰を巻くためトラバースしながら峠まで下った。

今年は、寡雪で登山道が出ていて問題なかったが、積雪が多かったらロープを出して尾根沿いを進むか、無雪期に偵察しておかなければ通過できないだろう。

オオナジカ峠は唐松の植林地で広い笹原であった。日当たりがとても良いので、雪は少なく、鹿のフンは大量だ。

昨日は、ここまで来なくて良かった。ここの雪を溶かして水を作っていたら、コロコロ黒い鹿のフンが浮いてきそうだ。

大崩を右に見ながら、鹿のフンが多い道を登っていくと、フンは少しずつ減り、2300m辺りから雪が増えてきて、やっと雪山らしい景色となった。

目印を追って歩いていくと、やがて夜叉神からの縦走路に出た。銃走路に出ると、道は踏み固められて時々滑る。

今日も寡雪で予定よりだいぶ早く南御室についてしまったが、鳳凰小屋までは少し遠すぎるし、中道を下っても寡雪のため途中でテントを張れるか不明なため、今日も早めに南御室で行動をやめる事にした。

雪がない日当たり良好な所にテントを張っていた2人組の撤収が終わったところだったので、そこにテントを張る事にした。

明日、一日あれば下る事ができるので、3日目の食事もどんどん食べて軽量化する。2日分のペミを食べたので、胃にずっしりときた。

 

<コースタイム>

千頭星山(7:20)-(8:37)オオナジカ峠―(12:24)夜叉神縦走路―(12:47)南御室小屋

 

 

1月1日 晴れ 

草地の上にテントを張ったので、朝は寒くなかった。

昨夜食べ切れなかったシチューにスパゲティーを入れて朝食を済ませて出発。

今日も雪は少ない。でも、踏み固められて道は踏ん張りが利かないのでアイゼンをつけて歩くが、薬師小屋が近くなると雪がなくなりアイゼンを外す。

薬師岳山頂は全く雪がなかった。ここから、私達が歩いてきた稜線が良く見える。

トレースがなかったら薬師岳から中道を下りたかったが、営業小屋がある山はやっぱり人が多くトレースがあったので、観音岳経由でドンドコ沢を下りる事にした。

観音岳からトレースがついた近道を通って鳳凰小屋に下る。

鳳凰小屋からドンドコ沢コースに入ると、僅かでトレースはなくなり、沢沿いに入ると今回初のラッセルらしくなった。

沢から離れると雪はやはり少ない。ドンドコ沢の登山道はトラバースが多く、氷の回廊となった沢を横切ったり、氷のナメ滝が登山道を横切っている。

下って一番最初に現れる五色の滝はツララとカリフラワーの氷瀑となっていた。「私には登れん、裕介君達は簡単に登っちゃうんだろう」と思った。

ドンドコ沢の沢床は白く凍り、途中の小滝も綺麗に凍っていた。南精進の滝も圧巻であったが、氷は繋がっていなかった。

だらだらと登山道を下りていくと、法面工事で迂回させられ、やっと青木鉱泉に着く。

ここから薄暗くなった林道を歩いてゲートまで戻った。今日は元旦、営業している日帰り温泉は少ない。

雪山から帰ってきて山口温泉は洒落にもならないので、名取温泉に入って帰った。

 

<コースタイム>

南御室小屋(8:23)-(10:24)薬師岳―(11:05)観音岳―(12:05)鳳凰小屋-(16:33)青木鉱泉―(17:23)ゲート

 

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