八ヶ岳  阿弥陀南稜 (雪山)

 

2003.12.301.1    岩間 みー(記)

   

  1日目。

雪の中、舟山十字路まで車で入る。車は3台ほど止まっていた。

  あるパーティが出発準備をしていたが、

「ビーコンを忘れバイエーションは危険なので美濃戸からの一般道に変更する。」と言って戻っていく。

私達も本当はビーコン持った方がいいのはわかっているけれど・・・少し反省する。

 旭小屋付近で雪は膝下くらいあり、「以前来た時より雪が多い。」と岩間が言っていた。

トレースをした上に雪が積もっている感じで旭小屋まで1時間以上かかる。

立場山への急坂を登り頂上につくまでにパーティー追い抜き、本日の先頭になる。

雪はやみガスの切れ目から時々阿弥陀の姿が見える。

P1とP2のコルもいいテン場だが、風を避けるため青ナギのコルで泊まる事にする。

 

2日目。

 今日は晴れ。先行パーティーがいるようでトレースがついている。

岩間がトイレに行くというので、歩くのが遅い私は先に出発する。

私達の少し上にはツエルトが張ってあり、中から声が聞こえる。

歩き出して10分くらいでラッセルしている先行5人パーティーに追いついた。

私はパーティーのお尻について、交代でラッセルするものだと思ったが、「先にどうぞ」と言われ驚いた。

相手は男が3人・女2人のパーティーだ。

「あなた達、男としてのプライドがないの?男3人もいて女にラッセルさせるの」と思わず怒ってしまう。

とりあえずトップに出られたので良しとし、ちょっと嬉しくラッセルしていると岩間が追いついて来た。

薄っすら窪んだトレースの跡を見極めて歩けば膝下10cm程度の雪なので大した事ないが、

時々トレース跡がわからず、トレースから外れると股下の雪になる。

ラッセルを交代しながら無名峰の頂上に着く。ツエルト泊まり2人組が追いついて来る。

ツエルト2人組もラッセルに加わり、P3の基部まで行く。

 ここが核心だ!と心配していたが、なんとフィックスが張ってあるではないか。

これでは私にもロープを出す必要はなく、岩間はフリーでスタスタと登っていく。

フィックがあると使いたくなるのは人情で、私は念のためシュリンゲをフィックスかけて登る。

フィックスがなくなった後のルンゼの出口で、岩間にロープを出してもらい登る。

なんだかあっけなく主稜線に出てしまった。 

 ここで私達は少し休み、ツエルトパーティーが先に出るがロープを出している。

P4を夏道とおり左から行くところだ。

「あんな所でロープ出したかな〜」と岩間が言っている。確かにガイドブックにも書いていない。

雪のつき方のせいなのか?私達もロープを出す事になり、まず岩間が先に行く。P3のルンゼより悪い。

  そこから先は一気に阿弥陀岳の頂上に立つ。ここにはいっぱい人がいた。さすが八ヶ岳だ。

     

   雪も多く、御小屋尾根の下降をやめ、行者小屋に降りる。

  まだ1時半前なので下山しても良かったが、折角なので一泊することにする。

  5時を過ぎたころ、外をみると私にラッセルを譲った5人組がテントを張っているところだった。

  人数が多くロープを出すと、すごい時間がかかるんだな〜

     

  3日目はゆっくり起きて下山のみ。

   美濃戸口からタクシーで舟山十字路の途中まで入ってもらい、岩間が車を回収して帰る。

 

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