苗場 ・ 尾瀬  山スキー

                                                       

 

 

<山行日>  2011.05.03〜04

<行き先>  一日目:神楽ヶ峰 2,029m  二日目:至仏山 2,228m

<メンバー> 師匠:畑野  雪稜クラブ:外川、森本(記)

 

      今年のGW山スキーは行き先の希望が分かれ、ひとつにまと

まらなかった。 当班は尾瀬を希望する、今年すでに双子山

や鍋倉山などをご一緒しているテレマークスキー師弟三人と

なった。

 

一日目

   今日の予定は新潟県の神楽ヶ峰ということで、甲斐市を6時に出発して一般道で佐久まで行き、上信越自動車道〜関越自動車道湯沢で降りる。 事故渋滞一箇所以外に心配された渋滞箇所もなく10時前にKaguraスキー場に着く。 駐車場は既に一杯で、はるか奥の未舗装部分に辛うじて置けたがリフト券売り場が遠い。 

山麓から神楽ヶ峰まで往復するのにロープウェイ2回、ゴンドラ1回、リフト4回を利用して3,400円也。 一日券を買ったにしても、この時期に春割引なしの4,200円。 どうせテレマークの筋肉疲労で何度も滑れないので一本勝負で3,400円にする。

みつまたステーションからロープウェイ、リフト、ゴンドラと乗り継ぎ山頂駅

を出ると凄い人盛りだ。 リフト待ちこそないがゲレンデを滑って

いる人がとても多い。 さらにリフトに2回乗り、標高1,845mから

スキーシールを着けて登行開始。 中斜面を1時間ほど登り、12

時25分に神楽ヶ峰と思われるピークに到着。 天候は曇りで展

望はあまり良くない。 頂上付近はゲレンデ゙の人数から想像し

たほどの賑わいはなく静かな所だ。 平坦部は風があり寒い

ので、斜面で風を遮り休憩する。 

13時25分、中尾根を滑降開始。 滑り跡のない広い中斜

面は雪質も良く気持ちよく滑れる。 せっかくなので登り直

してもう一本滑る。 皆で同じ所を滑ってしまったが、自分

だけのシュプールを残せばよかったのにと反省する。                  快走後の外川さん

      しばらく樹林帯を滑り、ゴンドラ山頂駅の上部からゲレンデに

入る。 ゴンドラ駅の横で一本入れるが、テレマーク一年生の私は太ももが疲れて辛い。 二年生の外川さんも少し疲れた感じだが、流石に師匠は何ともないようだ。

   緩斜面のゲレンデを滑り、リフトやロープウェイを使って15時頃みつまたステーションに戻る。 こうして1回:3,400円という黄金週間に相応しいデラックスな滑りを終えた。

明日は尾瀬の鳩待峠へ早朝到着するため、これから群馬県の片品村に移動し、適地を探してキャンプすることにする。

 


二日目

適地が見つかり快適なテント泊ができた。 師匠がお酒を飲ま

ない人ないので宴会はないが、各自適量を嗜み快眠して5時

前に起床する。 鳩待峠へのゲートを6時の開門と同時に通過

し、峠の駐車場に入って一安心。 すぐに駐車場は満車とな

り返される車もあったが、ブチ切れる人もなく皆マナーが良い。

天候も上々、ゆっくり支度を整える。

7:35   峠の休憩所を出発。

至仏山を目指し、標高1,591mからシール登行を始める。 しか

し、出発時よかった天気がだんだん怪しくなり、山頂は雲に

隠れてくる。 緩斜面〜中斜面と歩いた樹林帯を抜けると急

坂が始まる。 右足下がりの急斜面をトラバースしていくが、幅

の狭い踏み跡を歩くので恐いと云う外川さん。 下部は滑降

したくなるような広い斜面だが誰も滑った様子はない。 ここ          至仏山から見た尾瀬ヶ原

 

を降りてしまうと冷たい川の渡渉が待っているようだ。長いトラバースが終わると自由に歩ける斜面となり、直登する登山者を蛇行しながら越していく。 山頂に近づくと新雪が数cmあり、サラサラの上を歩くシール登行が気持ちよい。

10:10〜 至仏山に到着                                                 

    山頂は大変な賑わいだ。 ザッと数えて50人近くいる上にま

だまだ人は登ってくる。 団体ツアーの登山者が多いので、人

が減る時もドッと減る。 団体さんのいない一段尾瀬側に下

がった所で休憩する。  視界は曇り空でイマイチだが、ここから

の尾瀬ヶ原の眺めがすばらしい。  太陽が出ると暖かいが、

隠れてしまうと途端に寒くなる。

11:15  滑降開始

山頂付近は薄く新雪の乗った絶好の雪質だ、さあどこから降

りようか?上からはよくわからない。 とりあえず滑り跡があ

る方向へ一段降りてみる。 なるほど周囲は岩や木が見えて

おり、ここが唯一降りられる場所だ。 それでもハイマツを30

メートルほどかき分けなければ広い斜面に出られない。 ムジナ          師匠一押しのシーン

沢に入ると良い斜面が広がり、何百メートルかを気持ちよく滑る

ことができる。 広い面での大回りもよし、木々を縫ってのスラロームもよしだ。

今日も師匠と外川さんはテレマークターンの写真撮影に余念がない、雑誌の掲載狙いか? 私も撮ってもらった自分の写真を見て欠点を見直す。 以前から注意されている視線の悪さと、無駄な低姿勢をなんとかしたい。 

高度が下がると雪は緩んでくるが、上の写真のような凸凹のない良い斜面が続く。

ムジナ沢の途中から山の鼻に向かうため樹林帯に入る。 はじめのうちは木の間隔が広くターンも゙楽しいが、下部は木の間隔が狭まく雪も重いので難しい。 師匠はスイスイ降りるが、弟子は何度か止まって太ももトントンして降りる。 最後はテレマークターンを勘弁してもらい、アルペン小回りにさせてもらう。

      樹林帯を抜けて尾瀬ヶ原を山の鼻までシールのまま歩く。 スキーは下山時の膝の痛みが出ないのがまたいい。

11:55  山の鼻山荘に到着

山荘に着くころには天気が良くなり真っ青な空が現れる。 周囲には十数人の人達が寛いでおり穏やかな風景だ。 至仏山を振り返り 「もっと早く天気が良くなればな〜」 と師匠は残念がるが、曇り空のおかげで雪は腐らず、暑さに苦しむこともなく良かったのでは、とポジティブに転じる。 日溜りでゆっくり休んだ後、歩行で帰るためにスキー板を担ぎ準備にかかる。

12:45  山の鼻を出発

鳩待峠に戻るため、久しぶりに雪道をつぼ足で歩くが、シール歩行にくらべると疲労する。 平坦な川沿いを半分くらい来たところから登り坂となり、ハイカーが辛そうに登るところを何人も越していく。 山の鼻から鳩待峠までの間はずっと雪に覆われ、春はまだまだ先のようだ。

14:10  鳩待峠の休憩所に到着

最後が登り坂で終わるのは辛いが、6時間半くらいで回れて十分に楽しめるコースだ。 春が来ても尾瀬を思い出すだろう、何度でも来たいと思う。 休憩所からは香ばしい匂いがしてくる。 焼いた岩魚と地酒を販売していたが、高くて手が出せない。 (運転のためお酒を飲めなかったが、飲めたら別だろう)

14時半頃の駐車場は半分くらいの車になっており、早く帰る人が多いようだ。 片品村で温泉に入りサッパリした後、高速道路のUターン渋滞を避けるため一般道を軽井沢経由で帰る。 沼田IC付近を16時に通過してから、甲斐市に22時頃到着し、楽しみだったGW山スキーを終えた。

                                                               終わり

      

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