那珂川 苦土川   井戸沢・峠沢下降 (沢登り)

    須金山塊      保呂内沢 

 

                    200.1516  岩間 田中 みー(記)

 

 

   会津の大幽東の沢を予定していたが、数野さんから天気が不安だから中止にしようと連絡が来た。

  予想的中でこの連休は、会津は大雨。中止にして良かった。

   いつも参考にする天気予報士が「梅雨前線はどうなるかわからない」と言う。

  (この予報士は、天気が読めない時は、読めないか理由を言うので非常に参考になる。)

  それなら、東北に行ってしまおうか!となる。

  

  

   14日の夜、8時半過ぎに集合し、八王子―圏央道経由で那須に向かう。

  深山ダムに向かう途中の駐車場でテントを張って寝る。

 

 

  井戸沢・峠沢下降

 

 

井戸沢 快適な滝が連続します

   峠沢下降  幅広のナメが続きます

 

   15日。曇りのち雨のち晴れ

   車で白湯沢林道の終点まで入る。林道終点には鎖があり、ここから歩く事になる。

  後でわかった事だが、この鎖は簡単に外せるようになっていた。

  広い林道をテクテク歩き三斗小屋温泉跡を過ぎ、三斗温泉に行く苦土川を横切るつり橋まで行く。

  

   井戸沢の入口は、つり橋からすぐ。本当にここか?思うガレた貧相な入口だが

  しばらく行くとガレは無くなり、きれいなスッキリした沢になる。

  最初の15mの滝は右のリッジを登るが、残置ピトン2本と、使う気になれない腐ったシュリンゲあった。

  この沢の滝は階段状になっているので、いずれの滝もフリーで登っていけて楽しい。

  右岸にフィックスがあるとされていた5mの滝にはフィックスがなかったが、ここもフリーで越えられる。

   その先に出てくる15mの滝は、岩間と私は水流を避け左から登る。

  水を浴びたい田中君は、右から登るが最後が悪い。上から岩間がシュリンゲを伸ばす。

  

その後の滝も快適に越えて、1時間10分で二俣に着く。

  この頃から雨が降り出し、雷も鳴り出したので、ほとんど休まず頂上を目指す事にする。

  キンポウゲなどの高山植物も見られるようになり、そのうち水はなくなる。

  人気の沢のようで踏み跡はしっかりついていて、藪漕ぎなしで稜線に出られるが、

  途中、ガレていて落石に気をつけないといけない所があった。

  ニッコウキスゲが咲いた稜線は、天気が良ければ気持ちが良い稜線だろう。

 

   雨が強くなってきたので、潅木の下でツエルトを被って腹ごしらえをする。

  ツエルトから出たら、すっかり霧が掛かり稜線は見えなくなっていた。

   登山道の土は粘土質で水が溜まり滑りやすい。フエルトソールの2人は、面白いように滑って転んでいる。

  秀山荘の忍者の私は3度滑った。忍者は強い!でもザックとジャージは泥だらけ。

 

  大峠から三斗小屋温泉方面に行き、登山道が峠沢を横切る所から峠沢を下降する。

  峠沢はゴーロの沢で問題なく下る事ができる。

    30分程下った頃、雨は止んで日差しが出てきたのでゆっくり休み、

  泥だらけになったザックやジャージや上着の裾を水に浸かって洗う。

  2m位の滝が出てくると中ノ沢と出会い、この先はナメが続く。

   まもなく赤いナメが出てくる。とてもきれい。赤いナメはここだけで

  その後のナメは普通の色だが、水量もあり幅広で美しいナメだ。

  天気も良くなったので、途中で竿を出したり(釣れなかったが・・・)しながら下り、

  ちょうど、井戸沢の入渓点のつり橋に戻ってくる。

  途中には大きな滝もなくロープなしで問題なく下りられる。

  

   井戸沢は快適な滝が続き楽しいが、2時間少しで抜けられる。

  峠沢か中ノ沢を下降しないと沢の中より登山道を歩く方が圧倒的に長くなってしまう。

  井戸沢がつまらなかったと言っていた数野さんの気持ちがわかった。

 

   白湯山林道終点(1:10)入渓点つり橋(1:10)二俣(1:00)稜線(1:10)峠沢

   (2:00)入渓点つり橋(0:50)白湯山林道終点

  

  

   車に戻って服を着替え、明日の目的地、宮城・山形県境の保呂内沢を向かい東北自動車道にのる。

  鳴子温泉旅館組合に電話して、自炊できる宿「岡崎荘」を紹介してもらう。

  スーパーは温泉郷の山形寄りに1件のみ。

  全室、自炊設備のある宿で  1泊¥3,220

  お風呂は源泉かけ流しで柔らかくすばらしい泉質。今まで入った温泉で3本の指に入る。

 

 

 保呂内沢       

 

 

   突如として現れるU字ゴルジュ

   穏やかな流れがずっと続きます

 

 

   16日。曇り

   今日は天気を余り期待していなかったし、天気が回復しても増水しているかも?と・・・

  6時の起きる予定が、間違って5時に起きると青空が少し覗いている。

 

  保呂内沢は、栗駒と虎毛の稜線を源流とする沢で、その稜線の反対側が皆瀬川になる。

 名前が北海道ぽいのはアイヌ語だからだ。

  鬼首と花山峠を結ぶ林道をしばらく行くと、盗人滝(鎌内川)方面と書いてある標識がある。

  盗人滝に向かう林道は廃道のため、分岐のスペースに車を止める。

   この林道を少し歩くと鎌内川を横切り小さな峠を越えると保呂内沢だ。

  増水はなく、水はきれいで良かった。

   40分ほどは河原歩きだが、傾斜は一向に高度を上げない緩やかさで蛇行を繰返す。

  こんな沢もあるものだと思う。

 

   右岸にスラブ滝が出てくると、両側がスラブのところが出てくる。ここからが面白い所だそうだ。

  問題になるのは最初に出てくる小滝と少し先の小滝。

 最初の滝は右から入り、水流を横切り左に渡り、左の壁をへつる。

  この滝は落ちても大した事はなさそうだ。

  田中君と岩間はスタスタ行くが私は、ビビってしまう。

   2つ目の問題になる滝は、絶対落ちたくないと思った。

  落込みが2つ続き水流もあるので、上部で落ちたら2回流されるのかと思うと嫌だ。

  左の壁を岩間に手順を教えてもらいながらへつる。

 

   このヘツリも20分程で終わり、二俣となり左から西ノ俣沢が入る。

  ここからまた蛇行を繰り返す穏やかな流れになる。

  竿を出しながら行くが大物は釣れない。

  途中に釣屋がタープを張って泊まっていた。

  歩いても歩いても、一向に流れは変わらない。雲行きが悪くなって来たので

  ワサビの茎を収穫し、三俣あたりで引き返す事にした。

 

   下りもヘツリの所でなんとかロープを出さずへつって下りられたが怖かった。

  問題の上部の滝は右岸に上がって懸垂で下りる事も可能。

  下部の滝は水流も弱いので、思い切って滝壷に飛び込んでも・・・いいかも。

  来た道を引き返し車に戻る。

 

 

   林道分岐(0:20)保呂内沢(0:40)ヘツリの始まり(0:20)二俣(1:20)三俣辺り

   帰りも同じくらいの時間

 

 

   渋滞に対する忍耐力がない山梨県人は日本海経由で帰る事にする。

  今日は、湯野浜温泉の民宿に泊まる。¥7,000 岩ガキがおいしかった。

  泉質は、海岸沿いのため塩っぽい。昨日の鳴子を思うと源泉かけ流しだがイマイチと思ってしまう。

 

   17日は、柏崎で高速を下り、米山のフィッシャーマンズ・ケープで昼食を食べる。

  岩間と田中は海鮮丼 ¥2,000

  私はお手頃ずし(7巻)¥1,300 と サザエのつぼ焼きを食べる。

  サザエが上手に取れず先っぽ切れてしまったが、お店の人がしっぽを取ってくれてうれしかった。

 

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