二口山塊・大行沢 (沢登り) 

2004.8.3031 岩間 みー(記)

2005.9.1819

 

   今まで東北に行こうなんて思った事はなかったけれど、

同人渓と風の人たちと、梅雨が全くあけないどうしようもない海の日に

  磐台山・安達太良山に来て、思ったより天気がよく杉田川に行き、岳温泉に浸かり、

東北もいいもんだと思い、その後何度か東北に来ることになった。

 

 2004年は、山梨から交通機関を使って金曜夜発で日曜日に帰ってこられる沢を探した。

29日仕事が終わってから特急あずさで新宿にでる、そこから夜行バスで仙台まで行く。

朝5時に着いて時間を潰し、8時に予約したレンタカーを借りて二口温泉に向かう。

 車のラジオでは降水確率10%と言っていたが、二口温泉に着いても雨は全くやむ気配はない。

カッパを着て出発する。入渓点の橋の下はナメだった。

 

インターネットで記録を調べたら、最初のゴルジュの通過が困難で、

  速い人は30分で抜け、遅いパーティは「1時間半たってもゴルジュの入り口が見えている」と・・・

  全く予測がつかず心配だったが、とりあえずU字ゴルジュを見に行こうと先に進む。

  なんと表現したらいいのかU字になっている。

  まず出だしで岩間が足を滑らせ落ちてしまう。這い上がろうとするがスラブで手がかりがなく

  振り出しに戻るが、「濡れて覚悟がついた」と言って絶妙に刻まれたステップをスタスタと行ってしまう。

  私はビクビクと後からついて行く。濡れる事もなく通過できる。

このステップはすばらしいこれ以上刻んであれば簡単で、これ以下であればいけないのでは?って感じ。

  フィックスはなかったが40分でゴルジュを通過する。なんだか笑えるゴルジュだ。

   

その後、時々ナメが出るがすぐ消えるが、これはまだナメの天国ではない。

  巨岩帯に入りうっとうしいが、中部では見られない景色にうれしい。

  大きな岩に大きな木が生えていたりする。ブナは水際はで降りて来ている.

  しかし、竿を出すが全く釣れない。アタリすらないし巨岩は続くだんだん嫌になって来た。

   京淵沢を過ぎると滝が出てきた、左からから右上に向かって登る。

  また竿を出すがアタリもなく早く竿をしまったが、岩間はなかなかやめようとしない。

   やっとナメが出てきた。またすぐ終わるかと思ったが今度は終わらない。

  こんなナメには岩魚はいるとは思えないのでさっさと行こうとするが、

  また竿をだすので、私も付き合いで竿を出す。落込みもなくどこに竿をいれればいいのか。

仕方ないのでナメの割れ目に竿を入れ少しおいて竿を上げようとしたら岩魚がついている。しかもいい型。

こんなところにいるはずないと思い、またナメの割れ目に竿をいれたら岩魚がついている。

試しに小さい割れ目に入れたら、小さい岩魚が付いてきた。

 

 沢山釣っても食べられないし、雨に打たれて寒くて震えてきたので竿をしまって小屋に向かう。

ハダカゾウキ沢とぶつかり、小滝を登ると小屋だった。

小屋は私達だけで、晩御飯は岩魚のたたき・ムニエル、朝食は岩魚の卵を醤油につけたイクラご飯。

   翌朝、登山道を下りレンタカーで仙台に戻り、牛タンを食べ東北新幹線とあずさで山梨に帰る。

 

  

 2005年はETCを入れた事だし、7月に秋田まで行って自信がついたので2人で車で行く。

  首都高の渋滞はうんざり、東北自動車道は思ったより交通量はなく、

那須塩原の先のPAで木の陰にテントを張る。PAのコンビニでおでんを買って軽くビールを飲んで寝る。

 

今回は岩間がクライミングで膝を痛くしてしまい杖をついての山行となる。

前回来た時にロープは入らなかったのでお助けロープだけにし荷物を減らし、

ゴルジュと巨岩帯を飛ばし京淵沢から入ることにする。京淵沢まで登山道を歩き、そこから降りる。

降りるのは全く問題なくすぐに降りられる。

京淵沢より下の沢から入ってきたというパーティがすぐ先の滝の前で休んでいたので、先に登らせてもらう。

  ナメまで先を急ぐ。今回は天気も良く連休という事で何パーティーか入っているようで岩魚は釣れないようだ。

  私はマイタケを探すと山側にはいるが全く見つからない。

   水量があった前回のほうがナメはもっとキレイだったが、やはりきれいな沢だ。

  釣れない釣れないと言っていた岩間だが30cmを含む4匹を釣っていた。

  私はマイタケがとれず、ヌメリスギタゲとブナハリタケのみの収穫になる。

  テント一式を持って行ったが、岩間のビールは破裂しシュラフが濡れて小屋に泊まる事にする。

  

 翌朝、岩間の足が大丈夫そうだというので、杖をついて源頭から大東岳経由で帰ることにする。

  小屋から上の樋ノ沢はだいぶ細くなるが相変わらずナメで、深くえぐられている。

  これはしばらく続くがそのうち、普通の小石の沢になる。

地図上の沢が3つにわかれていて平らになっているところから上に登る。

根曲がり竹もなく簡単に稜線に出られた。そこから南面白山と逆方向に行く

面白山方面と大東岳の分岐から登山道は妙に道が悪くなる。

水は流れているし藪はうるさく、沢靴を履いていて良かったと言う感じで、最後の詰めを登っているようだ。

やっと大東岳に着く。地元の人がその登山道は荒れて今はほとんど登られていないと言っていた。

ここからは高速道路、二口温泉に戻り、有名な秋保温泉に寄るが塩素風呂でがっかり、

  途中、猪苗代湖畔の駐車場で寝て喜多方でラーメンを食べて日本海経由で帰る。

 

    コースタイム   2004年 ゴルジュは40分で抜ける(その後は釣りをしていた)小屋まで5時間以上

2005年         二口温泉(1:20)京淵沢(釣りときのこ取り)小屋(1:30)稜線

 

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