月山:立谷川源流

 

H23年 8月13(土)〜15(日) 

 

 

 

岩間 田中       みー記

 

 

 今年のお盆休みは、どこに行こうか?と悩み、やっぱり東北に行きたい!東北自動車道は無料化の影響で異常な渋滞らしい。

一度も行った事のない月山は、日本海側だから渋滞もないだろうし、イワナも釣れそうだし、帰りは岩ガキ食べたいしと立谷川源流に行く事となった。

 

8月12日の夜、21時30分に竜王役場に集合し、中央道〜上信越道〜経由で日本海に抜ける。中央道の岡谷J.Cまでは交通量が多かったが、後は順調。

日本海東北道は、2年前は胎内荒川まで開通していたが、今年は村上の先まで延びていて驚いた。しかも、荒川胎内より先は無料通行区間というオマケ付きだ。

巨大な朝日道の駅に着いて寝る頃は3時を過ぎていた。

 

8月13日(土)晴れ

翌朝5時頃に目が覚める。弥陀ヶ原を見物するため、月山高原ラインから8合目に向かう。

8合目は標高1500mくらいであるが、山梨の1500mに比べて涼しい。

期待した程の美しさもなく整備された遊歩道のような道を歩き山頂となるが、山頂は500円払わないと入れないのでやめた。

 山頂小屋のすぐ先で、肘折温泉方面に行く登山道に入るが、こちらは遊歩道のように整備されていない道で、あまり歩かれていない。

暑い中、熱中症になりそうと言いながら、急坂を2回下りて清川橋となる。アブが僅かにいたが気にならない。

 橋の脇でもタープを張れそうであったが、虫が多かったので、僅かに歩いた左岸にビバーク跡があり、そこに泊まることにした。

やっぱり登山道より沢がいい。沢は気持ちいいし涼しい。

沢は水量も豊富で、イワナがいそうな渓相であったが、餌でも毛鉤でも全くアタリがなく、ここはイワナがいない沢という結論となり、

イワナがない少し淋しい晩御飯となった。

焚火は燃え盛っていたが、寝不足のために明るいうちから寝てしまった。

 

<コースタイム>

 8合目(8:22)−(10:38)山頂―(13:41)清川橋

 

 

8月14日(日)晴れ

昨日の残りのカレーを食べて出発。

歩き出して間もなく、小さい魚が走ったのを見たと言ったら、疑いの眼差しを向けられる。

その後に2匹のイワナが瀬に出ているのを確認し竿を出す。岩間が続けて3匹の良型を釣りあげた。

昨日は暑すぎて、魚も食欲がなかっただけであったようだ。

9時までを釣りタイムと決めて釣りあがる。田中社長が今年も尺イワナを釣った。

暑さで痛まないように、内臓とエラをとってフキの葉にくるむ。

 立谷川はなんにもない沢で、滝もなんにもない緩やかな河原が続くだけであるが、景色は素晴らしい。

標高1120mの二俣では、右から雪渓を源として、雪解け水の美しい滝が豪快に流れ込んでいた。

更に進んだ二俣っぽい所で、左岸の高台に昨日泊まったようなビバークの跡があり、その先に清川小屋から下ってきた釣人がいた。

私達が来てしまった事にがっかりしていたが、快く先を譲ってくれた。でも、私は「私達がいなくても暑くて釣れない。」と思った。

上流に近づくと、ナメもどきや小滝もどき・ゴルジュもどきがあったが、相変わらず、何もない穏やかな沢である。

 源流が近づいてきているようだが、一向に水量は減らず、両岸に湿原や草原が頻繁に現れるようになる。

沢が右に曲がるところで、左から貧弱な沢が入ってきた。

ここから清川小屋に出るのではないか?と言ったが、もう少し先まで様子を見たいというので渋々歩くが、異常なヌメリで歩きにくい。

岸を歩くにもモウセンゴケがいっぱい生えた湿原上を歩く訳も行かない。

ついに沢は真北に向かい、遥か上に見える雪渓から雪解け水がドボドボと流れ落ちてきている不思議な光景であった。

さっきの支流までヌルヌルの沢を下る事となったが、源流まで水量が豊富でイワナがいるようだ。

支流に入り、藪っぽくなった沢を歩いていくと草原となり、ブルーベリーみたいな実を食べながら歩いていくと登山道に出た。

登山道を少し歩くと大きな清川小屋であった。

 清川小屋は、皇族が夏スキーをしたいと言ったので建てられた立派な小屋で、現在、管理修繕している地元山岳会の人が来ていた。

今日、釣った岩魚を蒲焼にして、新潟で買った美味しい日本酒の飲みながら、至福の時を過ごした。

小屋には缶詰の空き缶があったが、全て「鯖の水煮」であった事が、可笑しかった。

 

<コースタイム>

 ビバーク地(6:45)−(9:15)釣り終了―(14:35)清川小屋

 

 

8月15日(月)晴れ

今日も登山道歩きとなるが、涼しいうちに歩けるのが幸いだ。

清川小屋は月山の南面なのだが、北面になかった雪渓が多く残っているのは、どういう気象条件なのだろうと思った。

南面の高山植物は、お盆というのにチングルマが咲いているし、登山道上も高山植物が咲いているので、花を踏まずに歩けない。

美しい登山道であるが、山頂に簡単に行けるルートが人気のため、ここもほとんど歩かれていないようだ。

山頂から一昨日登った登山道を下って駐車場まで戻るが、登りの人達に道を譲りながらの歩きとなるので以外と時間がかかった。

 駐車場で軽く着替え、鶴岡手前の「ゆぽかの湯」で汗を流した。塩素風呂でゆっくり浸かる気がしなかったが、食堂で食べた「麦きり」が美味しかった。

鶴岡で「麦きり」を買って、次は岩ガキを求めて笹川流れに向かう。明日食べる岩ガキとサザエを買ってから、もちろん海鮮料理を食べる。

途中で一晩しないと帰れないと思っていたが、渋滞もなく山梨まで戻ってきてしまい、双葉のSAで夜中の12時になるのを待って高速を下りた。

深夜割引は30%だと思っていたが、12時過ぎると50%引きであった。

 こうして、のんびりとした夏休みは終わった。

 

<コースタイム>

 清川小屋(7:00)−(9:15)山頂−(11:45)8合目

 

 

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