南木曽:岩倉川 樽ヶ沢/本谷

           

 

H23年 7月1日(土)〜2日(日) 

 

岩間 細田 戸島 みー記

 

7月1日 晴れ

ネマガリを求めて上越方面に行く予定であったが、北関東より天気が良さそうで、ぽちから綺麗で魚も釣れると教えてもらった南木曽の沢に行く事となった。

高速道路1000円は終わってしまったが、土日地方半額は継続されているため、恵那山トンネルを越えて中津川から南木曽に向かう。

国道19号から、岩倉キャンプ場の看板に沿って木曽川に架かる柿其橋を渡り、林道をゲートまで行く。

車を止めたところでテントを張る予定であったが、ゲート周辺は水が取れないので、樽ヶ沢の入渓点となる橋まで荷物を運ぶ事になった。

今日はオートキャンプのつもりでパッキングも適当。今更やり直す気も起きず、橋まで800mくらいの距離なのでダブルザックで歩いた。

 とりあえずテントを張って、樽ヶ沢に入る。

樽ヶ沢は入渓点となる橋から花崗岩の大きなナメ滝から始まる。空は青く、川床は白く、水はエメラルドグリーンの明るい沢だ。大きな淵を持った大滝と小滝をいくつも連ね、滝と滝の間はナメという、綺麗で楽しい沢だ。短いながらもぐんぐん標高を上げ、面白さが集約されている。巻きも多いせいだろう、アプローチも少ない沢なのだが魚影は濃い。但し、アマゴなので私は竿を出さなかったが。

釣り人が越えられなかったと戻ってきた2つ目の2段大滝は、一段目は左から越え、二段目は岩間がロープを出して滝の右を登ってハーケンを打って確保。最後に登った細田さんがそのままヌメッた2ピッチ目を登る。左岸から踏跡らしいものが下りてきていたので、よく探せば巻道があったかもしれない。

その後も大滝・小滝・ナメ・淵が続く。直登できない大滝も少なくないが、巻きはいい。

標高も低いので、淵は水に浸かっても冷たくなくて楽しい。

1つ目のゴルジュの先にある大滝は右から高巻くと、立派な添道に出た。少し歩いて沢が近くなった所で再び沢に下りる。

2つ目のゴルジュの先にある大滝を左から巻くと、左から綺麗な滝をかけた支流が入ってくる。

その先の2段の滝が最後の滝となるが、胸下まで水に浸かって淵を渡り、頭から水をかぶって1段目を越えるが、2段目が悪い。倒木にアブミをかけて岩間がよじ登り、上からロープを出してもらう。

この滝を越えると、急に沢は傾斜がなくなり、周囲は伐採跡地になってしまう。傾斜が緩くなった左岸の伐採跡を登り、林道に立てられたカーブミラーを目指して登る。

 なんとなく雲行きが怪しくなった空の下、ぐるっと大回りした林道を下っていくと、林業作業者が「ゲート近くで小熊が出たので気をつけるように」と教えてくれた。

焚き火をすれば、熊も来ないだろうと岩倉橋脇の路肩にタープも張って、雨が降っても焚き火ができる支度をする。

戸島さんが本流にイワナを釣りに行くと一人で出かけたが、なかなか戻って来ないので熊にやられたか心配になってきたが、暫くして帰ってきた。

今日はベーコンとウインナーを焚き火で焼いて、岩間が釣ったアマゴの唐揚げはホコホコでとても美味しかった。

夜になり雨に降られたが、タープは広く、焚き火も消えることなく夜を過ごした。

 

<コースタイム>

  入渓点橋(9:51)−(13:39)沢終了―(14:00)林道―(15:49)入渓点橋

 

7月2日 晴れ

朝はゆっくり起きて、昨夜、焚火の灰でアク抜きしたワラビと卵かけご飯を朝食を済ませ、荷物を軽く片付け、今日は本谷に入る。

昨日、林道を下ってくる時に、本谷に堰堤があるのが見えたので堰堤の上から入ろうという事になった。

林道を少し歩き、林道が本谷を横切る橋の右岸の踏跡を入る。堰堤を過ぎた辺りの傾斜が緩い所から沢床に下りる。

本谷も昨日と同様に、花崗岩でエメラルドグリーンの淵を持つ綺麗な沢だ。樽ヶ沢のように大滝の連続はなくが、小滝と淵とナメと大岩の水量が豊富な緩やかな綺麗な沢だ。

上半身裸の釣りの若い兄ちゃん2人がいたが、快く先を譲ってくれた。

のっぺりした大岩に上がるには右から泳いで登るのが一番楽そうであったが、朝一番で泳ぐ気になれず、戸島さんを土台にショルダーで大岩に上がる。

上半身裸の若者はどうやって越えるのか見ていたら、右から泳いで上がってきた。上半身裸といっても侮れない。

そのすぐ先に、綺麗な大ナメ滝。遠目では登れそうにもないが、近づいてみると傾斜は緩い。最後の抜け口は上からロープを出してもらった。

その後もナメや小滝や淵がいくつも出てきて、水も冷たくないので楽しい。

沢が北に方向を変えるところは三俣となっている。3本とも大滝をかける三俣は圧巻で、本流が豪快な滝、2本がナメ滝といった素晴しい景色であった。右岸につけられた巻き道から大滝を越えて沢に下りると、ナメの先に堰堤が見える。堰堤の手前のナメで滑り台をして遊び、堰堤を左から簡単に越えて林道にあがった。

その先にも堰堤があるようなので、遡行を終了し林道にあがった。約2時間半の工程で下りはテン場まで30分弱であった。

もし、この沢に堰堤がなければ名渓となっていただろう。それでも、水遊びには丁度いい、綺麗で水量もある楽しい沢であった。

帰りには柿其温泉に入って、権平トンネルを通って伊那経由で帰った。

       

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