八ヶ岳)雪に埋もれた裏同心ルンゼ

  

 

 

2007.12.24

 

  岩間  みー(記)

 

   

 

 

 

 

 

 

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  年内に一度はアイスクライミングに行きたいと朝4:00に起きて美濃戸口に向かう。

 22日から23日にかけて河口湖では20cm以上の積雪があったので美濃戸まで入れるか心配だったが、

 このあたりは雨だったようで、林道が凍結していたものの美濃戸まで入る事ができた。

 美濃戸口にも車がたくさん停まっており「裏同心は順番待ち確実」と思ったのだが・・・

 

  満月で薄明るい中を出発し、赤岳鉱泉までテクテク歩く。赤岳鉱泉に着く頃は雪も降り出した。

 赤岳鉱泉で身支度を整え、裏同心ルンゼに向かう。

 裏同心の入口に来ると、今日は誰も歩いた跡がなく「ラッキー」と思いつつ、「氷が埋まっている」嫌な予感もした。

 昨日歩いたと思われるトレースを辿っていくとF1は雪に埋もれて全く気が付かずにF2となる。

 F2はそれなりに氷が出ていたのでフリーでいくが、昨年は暖冬で氷は登れず約2年ぶりとなり怖い。

  F2を越えると雪に埋もれたF3のてっぺんが見えた。

 トレースはここまでだった。雪に埋もれたF3を見て、がっかりして帰ったのだと思う。

 ジョウゴ沢に転戦しようかと思ったが、ジョウゴ沢も雪に埋もれているかもしれないので、このまま進む事にした。 

 雪のF3をラッセルしていくが、フカフカの雪の深さは腰くらいで、深い所は胸まであり遅々として進まない。

  頭が3mほど出ていた氷を、岩間が真っ直ぐ傾斜のきつい所を登る。

 私は左に回り込めば登れそうだったが余分なラッセルをしたくないので上からロープを出してもらう。

 そのすぐ上も3mほど氷が出ていた。フリーで登るのは、やっぱり怖くてスクリューを1本打って登る。

 岩間は確保する必要がないのでロープは回収し、またラッセルが始まる。

  しばらくラッセルをしていると、もう一つ3m程の氷の頭が見えた。(悲しい事に最後の氷だった。)

 振り返ると2人組が見る見るうちに下から追いついて来るのがわかった。その後ろにも単独の人が見えた。

 3mの氷に辿りつき、上からロープを投げてもらう頃には2人組が追いついてきた。

 この氷を登った少し先で正面が壁になっているので、右にトラバース気味に大同心の基部に向かってラッセルは続く。

 追いついてきた単独の男性が最後の1ピッチのラッセルを交代してくれて基部に上がるとラッセルから開放。

  大同心稜に着いた時、突然ガスがとれて青空が出てきた。

 雪が降った直後で迫力もあり綺麗で写真を撮ろうとしたが、寒くて私のデジカメは動かなかったが、

 単独者は「私のカメラは大丈夫です。」と何枚も写真を撮っていた。非常に残念でした。

 大同心稜はトレースが残っており、すぐ先からは大同心大滝から上に抜けた今日のトレースもあり、あっという間に赤岳鉱泉。

  赤岳鉱泉で装備をはずし、アイスキャンディーにいた知人と会話を交わし、登山道をツルツル滑りながら帰った。

滝の頭が出た氷が4つとアイスクライミングとは言えないけれど、上まで抜けられて満足だった。

 

 帰りに小淵沢の湯に入ったが、塩素臭がきつくて咳こんでしまう。密閉されていない露天風呂は耐えられる。¥600

新しくできた小渕沢の「スーパーやまと」に寄ってみたけれど、やっぱり「やまと」だった。

 

 <コースタイム>

   美濃戸(6:05)−赤岳鉱泉(8:15)(11:53)大同心稜(12:05)(12:35)赤岳鉱泉(14:15)美濃戸

 

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